Excel関数・ショートカット完全ガイド|士業事務所の経理が本当に使う100選
士業事務所のバックオフィスで Excel に触れない日はありません。仕訳データ・試算表・顧客リスト・タスク管理など、Excel を使い倒せるかどうかが、経理スタッフの業務スピードを大きく左右します。本記事では、士業事務所の経理が日常的に使う関数・ショートカットを「これだけ覚えれば仕事が速くなる」観点で 100 選にまとめました。
この記事で分かること
- 士業事務所の経理が本当に使う Excel 関数 60 選
- 業務スピードを劇的に上げるショートカット 40 選
- 関数とショートカットを組み合わせた実践テクニック
- Mac / Windows 両対応のキー対応表
- Excel 365 / Excel 2019 以前のバージョン差
士業事務所で必須の Excel 関数 60 選
集計系(10)
関数 | 用途 | 例 |
|---|---|---|
SUM | 合計 | =SUM(A1:A100) |
SUMIF | 条件付き合計 | =SUMIF(B:B,"消耗品費",C:C) |
SUMIFS | 複数条件合計 | =SUMIFS(C:C,A:A,"4月",B:B,"消耗品費") |
AVERAGE | 平均 | =AVERAGE(A1:A100) |
AVERAGEIFS | 複数条件平均 | =AVERAGEIFS(C:C,A:A,"4月") |
COUNT | 数値の個数 | =COUNT(A1:A100) |
COUNTA | 空でない個数 | =COUNTA(A1:A100) |
COUNTIF | 条件付き個数 | =COUNTIF(B:B,"消耗品費") |
COUNTIFS | 複数条件個数 | =COUNTIFS(A:A,"4月",B:B,"消耗品費") |
SUBTOTAL | フィルター後集計 | =SUBTOTAL(9,A1:A100) |
検索・参照系(10)
関数 | 用途 | 例 |
|---|---|---|
VLOOKUP | 縦方向検索 | =VLOOKUP(A1,D:F,3,FALSE) |
XLOOKUP | 左右両方向(推奨) | =XLOOKUP(A1,D:D,F:F) |
HLOOKUP | 横方向検索 | =HLOOKUP(A1,D1:F10,3,FALSE) |
INDEX | 位置から値取得 | =INDEX(A:A,5) |
MATCH | 位置を取得 | =MATCH("勘定科目",A1:A100,0) |
INDIRECT | 文字列から参照 | =INDIRECT("Sheet"&A1&"!B5") |
OFFSET | 位置をずらして参照 | =OFFSET(A1,2,3) |
ROW | 行番号 | =ROW(A5) → 5 |
COLUMN | 列番号 | =COLUMN(C5) → 3 |
CHOOSE | 位置に応じた値選択 | =CHOOSE(2,"A","B","C") → "B" |
文字列処理系(10)
関数 | 用途 | 例 |
|---|---|---|
LEFT | 左から文字 | =LEFT(A1,3) |
RIGHT | 右から文字 | =RIGHT(A1,4) |
MID | 中間文字 | =MID(A1,5,3) |
LEN | 文字数 | =LEN(A1) |
FIND | 位置検索(大文字小文字区別) | =FIND("@",A1) |
SEARCH | 位置検索 | =SEARCH("様",A1) |
SUBSTITUTE | 置換 | =SUBSTITUTE(A1,"様","殿") |
TRIM | 余分な空白削除 | =TRIM(A1) |
CONCAT | 連結 | =CONCAT(A1,B1,C1) |
TEXT | 書式変換 | =TEXT(A1,"yyyy/mm/dd") |
日付・時刻系(10)
関数 | 用途 | 例 |
|---|---|---|
TODAY | 今日の日付 | =TODAY() |
NOW | 現在の日時 | =NOW() |
YEAR | 年取得 | =YEAR(A1) |
MONTH | 月取得 | =MONTH(A1) |
DAY | 日取得 | =DAY(A1) |
EOMONTH | 月末日 | =EOMONTH(A1,0) |
WORKDAY | 営業日加算 | =WORKDAY(A1,5) |
NETWORKDAYS | 営業日数 | =NETWORKDAYS(A1,B1) |
WEEKDAY | 曜日番号 | =WEEKDAY(A1,2) |
DATEDIF | 期間差 | =DATEDIF(A1,B1,"M") |
論理系(5)
関数 | 用途 | 例 |
|---|---|---|
IF | 条件分岐 | =IF(A1>1000,"大","小") |
IFS | 多分岐 | =IFS(A1>1000,"A",A1>500,"B",TRUE,"C") |
AND | 全条件 TRUE | =AND(A1>0,A1<100) |
OR | いずれか TRUE | =OR(A1=0,A1=999) |
IFERROR | エラー処理 | =IFERROR(A1/B1,0) |
その他便利系(15)
関数 | 用途 | 例 |
|---|---|---|
ROUND | 四捨五入 | =ROUND(A1,0) |
ROUNDDOWN | 切り捨て | =ROUNDDOWN(A1,0) |
ROUNDUP | 切り上げ | =ROUNDUP(A1,0) |
INT | 整数化 | =INT(A1) |
MOD | 余り | =MOD(A1,2) |
RANK | 順位 | =RANK(A1,A:A,0) |
UNIQUE | 重複除去(365) | =UNIQUE(A:A) |
FILTER | 条件抽出(365) | =FILTER(A:C,B:B>1000) |
SORT | 並び替え(365) | =SORT(A:C,2,-1) |
SEQUENCE | 連番生成(365) | =SEQUENCE(10) |
TEXTJOIN | 区切り連結 | =TEXTJOIN("、",TRUE,A:A) |
RANDBETWEEN | 乱数 | =RANDBETWEEN(1,100) |
HYPERLINK | リンク | =HYPERLINK("https://...","Click") |
TYPE | データ型判定 | =TYPE(A1) |
CELL | セル情報取得 | =CELL("address",A1) |
業務スピードを劇的に上げるショートカット 40 選
キーは Windows 表記です。Mac の場合は Ctrl → Cmd、Alt → Option に置き換えてください。
セル移動・選択(10)
キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl + 矢印 | 連続データの末端まで移動 |
Ctrl + Shift + 矢印 | 連続データを一括選択 |
Ctrl + Home | シートの先頭に移動 |
Ctrl + End | 使用範囲の末尾に移動 |
Ctrl + Page Up/Down | シートを切り替え |
Ctrl + A | 全選択 |
Ctrl + Space | 列全体を選択 |
Shift + Space | 行全体を選択 |
Ctrl + - | 選択行・列を削除 |
Ctrl + Shift + + | 選択行・列を挿入 |
編集・コピー(10)
キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl + C / X / V | コピー / 切り取り / 貼り付け |
Ctrl + Alt + V | 形式を選択して貼り付け |
F2 | 選択セルを編集モード |
F4 | 絶対参照切替($A$1 / A$1 / $A1 / A1) |
Ctrl + D | 上のセルを下にコピー |
Ctrl + R | 左のセルを右にコピー |
Ctrl + Z / Y | 元に戻す / やり直し |
Ctrl + Enter | 選択範囲全部に同じ値を入力 |
Alt + Enter | セル内改行 |
Esc | 編集をキャンセル |
計算・関数(5)
キー | 動作 |
|---|---|
Alt + Shift + = | SUM 関数の自動入力 |
Shift + F3 | 関数の挿入ダイアログ |
F9 | シート内の数式を再計算 |
Ctrl + `(バッククォート) | 数式と値の表示切替 |
Ctrl + [ | 参照元のセルに移動 |
書式(10)
キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl + 1 | セルの書式設定ダイアログ |
Ctrl + B / I / U | 太字 / 斜体 / 下線 |
Ctrl + Shift + ~ | 標準形式 |
Ctrl + Shift + $ | 通貨形式 |
Ctrl + Shift + % | パーセント形式 |
Ctrl + Shift + # | 日付形式 |
Ctrl + Shift + @ | 時刻形式 |
Ctrl + Shift + L | フィルター切替 |
Ctrl + T | テーブル化 |
Alt → H → L | 条件付き書式メニュー |
ファイル・印刷(5)
キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl + S | 保存 |
Ctrl + P | 印刷ダイアログ |
Ctrl + W | ブックを閉じる |
F12 | 名前を付けて保存 |
Ctrl + N | 新規ブック |
関数 × ショートカットの実践テクニック
テクニック1:絶対参照の高速切替
VLOOKUP や SUMIFS の引数に範囲を入れた直後に F4 を押すと、$A$1 / A$1 / $A1 / A1 を循環できます。マウスでドル記号を打ち込むより 5 倍速いです。
テクニック2:見出し行の固定で業務効率アップ
長い表で見出しが見えなくなる問題は、「表示」タブ → ウィンドウ枠の固定で解決します。ショートカットの Alt → W → F → R で操作可能。
テクニック3:複数シート横断の集計
=SUM(Sheet1:Sheet12!B2) のように、シート名を「:」で連結すると、複数シートの同セルを横断集計できます。月次データをシート分けしている場合に効きます。
テクニック4:Power Query で大量データ整形
VLOOKUP では限界がある大量データ整形は、Power Query(データ → データの取得と変換)が解決策です。CSV を取り込み、複数ファイルの結合、列の分割、ピボット解除など、関数では困難な処理が GUI で完結します。
Excel 365 と Excel 2019 以前のバージョン差
2026年現在、Microsoft 365 サブスクリプションでは 動的配列関数(FILTER / SORT / UNIQUE / SEQUENCE / XLOOKUP)が使えるため、従来の VLOOKUP を駆逐し始めています。古いバージョンを使い続けている事務所は、これらの関数が使えない点に注意が必要です。
2026年2月のアップデートでは、ローカルに保存された .xlsx ファイルを Copilot Chat の分析対象にできるようになり、Excel × AI の組み合わせの実用性が一段と高まりました。出典: 窓の杜「Excel 2026年2月アップデート」。
士業AIで日常業務を効率化する
士業AI には、Excel 関数の作成支援・複雑な数式のリバースエンジニアリング(数式の意味解説)・エラーの原因特定など、Excel 業務に直結する用途が組み込まれています。経理スタッフが「この処理を Excel でやりたい」と言葉で伝えれば、最適な関数や手順を提案してくれます。
まとめ:100 個全部覚える必要はない
本記事の関数 60 + ショートカット 40 はすべて士業事務所の経理が日常的に使うものですが、全部を最初から覚える必要はありません。自分の業務で頻繁に使う 20 〜 30 個から始めて、徐々に拡張するのが続けやすい学習スタイルです。
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