業務効率化

メールをAIで添削・校正する方法|敬語の直し方・誤字脱字チェックの実務術

このページは、メールをコピペで添削してもらうためのプロンプト集です。解説を読む必要はありません。下の枠をコピーして、AIのチャット欄に貼り、末尾に自分のメール本文を貼り付けて送信してください。それだけで敬語・誤字脱字・トーン・分かりやすさが整った修正案が返ってきます。

士業事務所・会計事務所から顧問先へ出すメールを想定し、社外向け・お詫び・断り・催促・依頼・社内報告の用途別に用意しました。あわせて「AIの直しが硬すぎる/丁寧すぎる/勝手に事実を足した」ときの直し方と、顧問先の氏名・金額をそのまま貼ってはいけないという士業特有の線引きも載せています。

まずこれをコピー:メール添削の万能プロンプト

相手も用件も選ばない基本形です。役割・観点・出力形式の3点を指定してあるため、「直して」と一言頼むより指摘が具体的になり、毎回同じ品質で返ってきます。

あなたは日本語ビジネスメールの校正担当者です。
以下の【メール】を添削してください。

観点:
- 敬語の誤り(尊敬語・謙譲語・丁寧語の取り違え、二重敬語)
- 誤字脱字・表記ゆれ
- トーン(相手:【取引先/顧問先/社内】 目的:【依頼/報告/お詫び】)
- 分かりやすさ(一文は50字以内、結論を先頭に)

出力:
1. 修正後の全文(そのまま送れる形で)
2. 主な修正点と理由を箇条書きで3〜5点

制約:
- 金額・日付・氏名・社名などの事実は変更しない。誤りの疑いがある箇所は指摘だけする
- 書かれていない情報を補わない
- 元の文にない謝罪・約束・期日を追加しない

【メール】
(ここに自分のメール本文を貼り付け)

使い方は3ステップ

  1. 置き換える:【取引先/顧問先/社内】と【依頼/報告/お詫び】を実際の状況に書き換える
  2. 貼る:【メール】の下に自分の文章を貼り付けて送信する
  3. 戻す:出てきた全文をコピーし、伏字にした固有名詞・金額を自分で戻してから送信する

3つ目の工程が実務では一番大事です。詳しくは後述の「顧問先の情報をそのまま貼らない」で扱います。

出力イメージ(ビフォーアフター)

依頼メールの一節を上のプロンプトにかけると、二重敬語と冗長さが次のように整理されます。

【Before】お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご資料の方をお送りいただけますようお願い申し上げたく存じますので、何卒よろしくお願いいたします。

【After】お忙しいところ恐れ入りますが、資料をお送りいただけますでしょうか。何卒よろしくお願いいたします。

修正点

内容

冗長な敬語の整理

「お願い申し上げたく存じます」の重ね言葉を「お送りいただけますでしょうか」に

「〜の方」の削除

「ご資料の方を」→「資料を」とぼかし表現を除去

一文の分割

長い一文を依頼と結びの二文に分け、読みやすく

用途別コピペプロンプト6選(士業事務所→顧問先)

実務では「何のメールか」でAIに求めたい直し方が変わります。ここからは事務所から顧問先へ出す場面ごとに、そのままコピーできる形で並べます。どれも末尾に自分の文章を貼るだけで動きます。

1. 社外向けの通常メールを整える

案内・連絡など、内容は決まっていて表現だけ確認したいときの型です。関係性を壊さない範囲に修正を限定させます。

以下は、会計事務所から顧問先の担当者へ送るメールです。
関係性を保ったまま、送信できる状態に整えてください。

- 敬語の誤りと二重敬語を直す
- 一文を短くし、依頼事項が一目で分かるようにする
- 前置きが3行を超える場合は2行にまとめる
- 用件・期限・相手にしてほしいことを、この順で明確にする

修正後の全文と、直した点を3点だけ示してください。
金額・日付・固有名詞は変更しないでください。

【メール】
(貼り付け)

2. お詫びメールの温度を合わせる

お詫びは、謝りすぎても事実を超えた責任を認めても問題になります。謝罪の範囲を広げないという制約を必ず入れます。

以下のお詫びメールを添削してください。相手は顧問先です。

- 冒頭で何について詫びているかを明確にする
- 原因・対応・再発防止の順に並べ替える
- 言い訳に読める表現があれば指摘する
- 過度にへりくだった表現(重ねた謝罪語)は1回に整理する

制約:
- 元の文に書かれていない責任・補償・期日を絶対に追加しない
- 謝罪の対象範囲を広げない

修正後の全文と、追加すべき情報が不足していれば質問の形で挙げてください。

【メール】
(貼り付け)

3. 断りメールの角を取る

受任できない依頼や追加業務の辞退など、断りは表現ひとつで関係が変わります。代案の有無をAIに勝手に決めさせないのがコツです。

以下の断りメールを、角が立たない表現に整えてください。相手は顧問先です。

- 結論(お受けできない旨)は曖昧にせず、丁寧に明示する
- 理由は簡潔に1〜2文へ整理する
- 相手の依頼そのものへの敬意を最初に置く
- 冷たく読める言い回しがあれば代替案を提示する

制約:
- 元の文にない代替案・紹介先・条件付き受諾を追加しない

修正後の全文と、印象がきつく残る箇所を指摘してください。

【メール】
(貼り付け)

断り文そのものをゼロから作りたい場合は、断りメールをAIで作成する角の立たない言い回しを扱った記事のほうが早く目的に届きます。

4. 催促メールを「責めない」文面にする

資料未着や入金遅延の催促は、事務所側が最も文面に悩む場面です。事実と依頼だけを残し、感情語を落とさせます。

以下の催促メールを、相手を責めない表現に整えてください。相手は顧問先です。

- 事実(依頼日・未着の項目)と依頼(いつまでに何を)だけを残す
- 「まだ届いていません」等の詰問調を、確認を促す表現に変える
- 相手が既に送付済みの可能性への配慮を1文入れる
- 期限を明示し、遅れる場合の連絡方法を添える

制約:
- 日付・金額・書類名は変更しない
- 元の文にないペナルティや強い警告を追加しない

修正後の全文と、変更した表現の意図を3点示してください。

【メール】
(貼り付け)

5. 資料依頼メールを分かりやすくする

依頼は「何を・いつまでに・どう送るか」が揃っていないと往復が増えます。抜けをAIに検出させる型です。

以下の資料依頼メールを添削してください。相手は顧問先の経理担当者です。

- 依頼物を箇条書きに整理する
- 期限・提出方法・不明時の連絡先が揃っているか点検し、欠けていれば「不足」として指摘する
- 専門用語には短い補足を添える(例:「試算表(月次の集計表)」)
- 依頼の理由を1文で添える

制約:
- 依頼していない資料を勝手に追加しない

修正後の全文と、不足している項目の一覧を示してください。

【メール】
(貼り付け)

6. 社内報告メールを短くする

所内共有は読み手の時間が資源です。結論から始まる形へ組み替えさせます。

以下の社内報告メールを、30秒で読める長さに整えてください。

- 冒頭1行に結論(何が起き、何を判断してほしいか)を置く
- 経緯は箇条書きで3点以内に圧縮する
- 依頼事項と期限を最後に明示する
- 敬語は社内向けの適度な丁寧さ(過剰な謙譲語は削る)

制約:
- 数値・日付・顧問先名は変更しない

修正後の全文のみを出力してください。

【メール】
(貼り付け)

観点をひとつに絞りたいとき

「全文を書き換えられたくない、敬語だけ見てほしい」という場面では、観点を限定した短い型が便利です。

以下の文章の敬語のみを点検してください。

- 尊敬語・謙譲語・丁寧語の取り違え
- 二重敬語(例:「お伺いさせていただく」)
- 過剰なへりくだり

各指摘を「該当箇所 / 分類 / 修正案」の表で示し、
最後に敬語だけを整えた全文を提示してください。
敬語以外の表現は一切変更しないでください。

【文章】
(貼り付け)
以下の文章を、意味を変えずに分かりやすく整えてください。

- 一文は40字程度を目安に分割
- 結論を先に、理由・補足を後に
- 主語と述語の対応を明確に
- 敬語のレベルは元の文章と同じに保つ

修正後の全文と、読みやすくするために行った工夫を3点示してください。

【文章】
(貼り付け)

顧問先とのやり取りがチャット中心なら、顧問先へのチャットワーク返信例文とAIプロンプト集のほうが文体の前提が近く、そのまま流用できます。メール文面をゼロから起こす場面は顧問先メールをAIで時短作成する税理士事務所のテンプレが対応しています。

うまくいかない例と、その直し方

添削がうまくいかないときは、たいていプロンプトに一文足りていないだけです。現場で多い5つの症状と、追記すべき指示を対応表にしました。

症状

プロンプトに足す一文

硬すぎる・お役所文書になる

「日頃からやり取りのある相手です。堅苦しさを一段落とし、漢語調の言い回しは平易な語に置き換えてください」

丁寧すぎる・二重敬語が増える

「敬語は一動作につき一種類までとし、二重敬語を作らないでください。『させていただく』は文中1回まで」

書いていない事実を足してくる

「元の文にない情報を補わないでください。補足が必要な箇所は本文に書かず、末尾に質問として挙げてください」

元より長くなる

「修正後の文字数を元の文以下に収めてください」

毎回トーンがぶれる

「以下の過去メールの文体に合わせてください」と、自分の送信済みメールを1通見本として貼る

とくに注意:勝手に事実を足すパターン

生成AIは、もっともらしいが誤った内容を出力すること(ハルシネーション)があります。添削の文脈では「対応いたします」「◯日までにご連絡します」といった、原文にない約束を自然な流れで補ってしまうのが典型です。金額や日付が別の値に書き換わることもあります。だからプロンプト側で「事実は変更しない・情報を補わない」と縛り、出力後は原文と数字・日付・固有名詞を突き合わせてから送る工程を外さないでください。

AIの敬語指摘が正しいとは限らない

AIは敬語を概ね適切に扱いますが、許容範囲の表現を誤りと指摘したり、逆に「〜になります」「〜の方」といったバイト敬語的表現を追認したりすることがあります。判断に迷ったら、文化庁の「敬語の指針」(平成19年2月2日 文化審議会答申)という一次資料に当たるのが確実です。同答申は敬語を尊敬語・謙譲語I・謙譲語II(丁重語)・丁寧語・美化語の5種類に整理しています。実務でつまずきやすいのは謙譲語IとIIの区別で、前者は立てる相手が動作の向かう先にいるとき(顧問先に「伺う」)、後者は聞き手に丁重に述べるとき(「明日は出張に参ります」)に使います。この区別を知っていれば、AIの提案を採るかどうかを自分で決められます。

士業がAI添削で必ず守る3つの線引き

ここだけは効率より優先してください。事務所の信用に直結します。

1. 顧問先の氏名・金額・固有名詞をそのまま貼らない

添削したいメールには、顧問先名・担当者名・報酬額・申告内容といった情報が普通に含まれます。貼り付ける前に置換してください。

  • 顧問先名・担当者名 →【顧問先名】【担当者名】
  • 金額・税額 →【金額】(桁感が必要なら「◯百万円」程度に丸める)
  • 物件所在地・個人の住所・マイナンバー等 → 削除するか【住所】に置換
  • 案件を特定できる固有の事情 → 一般的な表現に言い換える

置換した状態で添削させ、返ってきた全文に自分で実際の値を戻す。この往復を癖にすれば、表現の精度は落ちません。事務所全体のルールに落とし込む手順は、ChatGPTの情報漏洩対策として士業事務所が顧問先情報を守る手順にまとめています。

2. 守秘義務は「AIに入れた時点」で問われる

税理士・弁護士・司法書士・社労士はいずれも法令上の守秘義務を負い、事務所の情報管理は本人の責任範囲です。個人情報保護委員会も生成AIサービスの利用に関する注意喚起(令和5年6月2日)で、個人情報を含むプロンプトの入力について利用目的の範囲や本人の同意といった論点を整理しています。「便利だから」で判断せず、事務所として入力可否の線を決めてから使い始めてください。

3. 無料版の学習設定を確認してから使う

サービスやプランによっては、入力した内容がモデルの改善に利用される設定が既定になっている場合があります。導入前に次を確認します。

  • 入力データが学習に使われるか、オプトアウト設定があるか
  • 業務利用向けのプラン(学習除外の規約)を選べているか
  • 所内に生成AIの利用ルールが文書化されているか
  • 会話履歴の保存期間と、削除の手順

業務に合うAI添削環境の選び方

添削に使える環境は増えました。GmailのGemini校正機能(Proofread)は2026年2月から各エディションへの展開が始まり、簡潔さや能動態への言い換えまで提案します。文書作成側ではWordのCopilotによる文章の書き換え(Rewrite)のように、その場で複数案に整える機能も普及しています。選択肢が増えた今は「自分の業務に合うか」で選ぶ段階です。

判断軸

確認するポイント

日本語・業務文書の精度

敬語やビジネス文書の言い回しが自然か、的外れな提案が少ないか

機密の扱い

入力データの学習利用、オプトアウト、業務利用に適した規約か

導入の手軽さ

登録の容易さ、コスト、既存業務に組み込みやすいか

汎用なんでもAI/メール返信AIで日常業務を効率化するデモです。

士業AIの業務効率化AIでできること

士業AIは、税理士・会計士・司法書士・弁護士をはじめ士業を問わず使える業務効率化AIです。日本語の業務文書に特化しており、無料登録のみで数分から利用を始められます。本記事のメール添削のほか、メール下書き・文書要約・議事録整形といった共通業務に対応します。事務所スタッフや経理担当の日常業務でどう使うかは、事務所スタッフ・バックオフィス向けの活用ページで用途別にまとめています。目的別のツールの使い分けを俯瞰したい場合は業務効率化のためのAI活用ガイド、会議記録まで一続きにしたい場合は議事録をAIで無料作成する方法が続きになります。

まとめ

メール添削は、上のプロンプトを1つコピーするだけで今日から始められます。うまくいかないときは、症状に対応する一文をプロンプトに足す。顧問先の氏名と金額は伏字にしてから貼る。返ってきた全文は、数字と固有名詞を原文と突き合わせてから送る。この3つを守れば、表現の質を上げながら事故を避けられます。

まずは手元のメール一通を、冒頭の万能プロンプトに貼り付けてみてください。日本語の業務文書に特化したAIで、その第一歩を試せます。

参考文献

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