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数次相続の遺産分割協議書の書き方|記載例・押印の範囲と免税措置【2026年】

結論:数次相続の遺産分割協議書は「当事者の書き方」と「押す人の範囲」で決まる

数次相続とは、ある人が亡くなって遺産分割が終わらないうちに、その相続人が亡くなって次の相続が始まってしまった状態を指します。通常の遺産分割協議書と違うのは、亡くなった中間の相続人を「相続人兼被相続人」として表示し、その人の相続人が一次相続の協議にそのまま当事者として加わる点です。ここを取り違えると、協議書そのものは形になっていても登記が通りません。

この記事では、司法書士・税理士の実務担当者が案件を受けたその日のうちに書面を組み立てられるところまでを扱います。

  • 数次相続と代襲相続・再転相続の違いを、条文で切り分ける方法
  • そのまま差し替えて使える遺産分割協議書の記載例(3パターン)
  • 署名押印が必要な人の範囲と、協議書を1通にするか分けるかの判断
  • 一件の申請で登記できる場合とできない場合の線引き(法務局の公式記載例に準拠)
  • 登録免許税の免税措置で、申請書に書かないと免税されない条項
  • 生成AIに下書きさせるときの手順・プロンプトと、必ず人が見る検証項目

通常の(一次相続だけで完結する)遺産分割協議書の必須記載事項やひな形そのものは、遺産分割協議書の書き方とAI活用|記載例・ひな形の作り方と検証手順で整理しています。この記事は、そこから分岐した「相続が重なったとき」だけを深掘りします。

数次相続とは|代襲相続・再転相続との違いを条文で切り分ける

相談の現場でいちばん多い取り違えが、数次相続・代襲相続・再転相続の混同です。名前は似ていても書面の作り方は別物で、判定の軸は「二人目が亡くなったのは、一人目の死亡の前か後か」の一点です。

数次相続=一人目の死亡「後」に相続人が亡くなった

被相続人Aが亡くなった時点で相続人Bは生きていたので、Bはいったん相続人になっています。民法896条は「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する」と定めており、Bが遺産分割前に亡くなれば、Bの「Aの遺産に対する共有持分と分割協議に参加する地位」がBの相続人に引き継がれます。これが数次相続です。

代襲相続=一人目の死亡「以前」に相続人が亡くなっていた

民法887条2項は、被相続人の子が「相続の開始以前に死亡したとき」に、その者の子が代襲して相続人になると定めています。条文が「以前」である以上、同時死亡も代襲に含まれます。代襲相続ではBは一度も相続人になっていないため、協議書にBを「相続人兼被相続人」として登場させることはありません。

再転相続=熟慮期間中にBが亡くなった場合

民法916条は「相続人が相続の承認又は放棄をしないで死亡したときは、前条第一項の期間は、その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から起算する」と定めます。915条1項の3か月(熟慮期間)が、Bの相続人について数え直されるという規定です。再転相続は、数次相続のうち「Bが承認も放棄もしないまま熟慮期間内に亡くなった」場面に重なります。Bの相続人にはAの相続を放棄する余地が残るため、協議書を作る前に意思を確認してください。

3つの違い早見表

項目

数次相続

代襲相続

再転相続

二人目が亡くなった時期

一人目の死亡より後

一人目の死亡以前

一人目の死亡後・熟慮期間中

根拠条文

民法896条

民法887条2項

民法916条

協議書での表示

相続人兼被相続人として登場

登場しない

相続人兼被相続人として登場

実務上の注意

押印者が増える

代襲者の範囲の確認

放棄の余地が残る

戸籍から当事者を図に落とす作業は、相続関係説明図をAIで作成|司法書士の戸籍読解・検証手順の手順と共通です。数次相続では説明図の段階で一次・二次の死亡日を併記しておくと、以降の書面がぶれません。

【コピペ用】数次相続の遺産分割協議書の記載例

ここからは、そのまま差し替えて使える記載例です。【 】を置き換えて使ってください。なお、法務局が公開している数次相続の登記申請書の記載例に、遺産分割協議書そのもののひな形は含まれていません(協議書は別途その謄本を提出する扱いです)。以下は実務で使われている型を整理したものとして扱ってください。

当事者の表示:「相続人兼被相続人」をどう書くか

最初に迷うのが冒頭の当事者表示です。中間で亡くなった人は一次相続では相続人、二次相続では被相続人という二つの顔を持つため、その両方が読み取れる形で書きます。

被相続人 【甲野太郎】
  生年月日 【昭和○年○月○日】
  死亡年月日 【平成○年○月○日】
  最後の本籍 【○○県○○市○○町○丁目○番地】
  最後の住所 【○○県○○市○○町○丁目○番○号】
  登記記録上の住所 【○○県○○市○○町○丁目○番○号】

相続人兼被相続人 【甲野花子】
  生年月日 【昭和○年○月○日】
  死亡年月日 【令和○年○月○日】
  最後の本籍 【○○県○○市○○町○丁目○番地】
  最後の住所 【○○県○○市○○町○丁目○番○号】

登記記録上の住所を併記するのは、最後の住所と登記記録上の住所が違う場合に同一性の証明を求められるためです。法務局の申請書記載例でも、最後の氏名・住所が登記記録上のものと異なる場合には、本籍の記載のある住民票の除票や戸籍の附票の写しが必要になると案内されています。

記載例1:一次・二次をまとめて1通で作る(基本形)

最終的に誰が何を取得するかだけが決まっていればよい案件では、1通にまとめるのが手間もコストも軽くなります。

 被相続人【甲野太郎】の死亡により開始した相続、及び同人の相続人であった
【甲野花子】の死亡により開始した相続について、共同相続人全員は、本日、
その相続財産につき次のとおり遺産分割協議を行った。

第1条 次の不動産は、【甲野一郎】が単独で取得する。
  所  在 【○○市○○町一丁目】
  地  番 【23番】
  地  目 【宅地】
  地  積 【123.45平方メートル】

第2条 次の預貯金は、【甲野二郎】が単独で取得する。
  【○○銀行○○支店 普通預金 口座番号1234567】

第3条 本協議書に記載のない財産及び後日新たに判明した財産については、
   【甲野一郎】が取得する。

 上記のとおり協議が成立したので、これを証するため本書【3】通を作成し、
各自署名押印のうえ、各1通を保有する。

第3条の後日判明財産の帰属条項は、数次相続では通常より重要度が上がります。相続が二重になっている案件は放置期間が長く、休眠口座や未登記の持分が後から出てくる確率が高いためです。

記載例2:一次相続分だけを切り出して作る

一次相続の中間の権利者を確定させて先に登記を入れたい場合や、二次相続の分割協議が難航している場合は、一次相続だけの協議書を先に作ります。

 被相続人【甲野太郎】の共同相続人(【甲野花子】の相続人として同人の
地位を承継した者を含む。)は、本日、被相続人【甲野太郎】の相続財産に
つき次のとおり遺産分割協議を行った。

第1条 後記不動産は、【甲野花子】(令和○年○月○日死亡)が取得する。

すでに亡くなっている人に財産を取得させる分割は、民法909条が「遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる」と定めていることを前提に行われます。中間の権利者を単独に確定できると、後述する一件申請の要件を満たしやすくなります。

記載例3:数次相続人が複数いる場合の取得条項

第1条 後記不動産は、【甲野一郎】が持分2分の1、【甲野温子】が持分
   2分の1の割合で取得する。

持分は、協議書・登記申請書・登記原因証明情報の三者で分数表記を完全に一致させます。法務局の記載例でも、相続人の記載は登記原因証明情報および住所証明情報と合致していることを要するとされています。

署名押印欄の記載例

令和【○】年【○】月【○】日

 被相続人【甲野太郎】相続人
 兼 被相続人【甲野花子】相続人
  住 所 【○○県○○市○○町○丁目○番○号】
  氏 名 【甲野 一郎】        実印

 被相続人【甲野花子】相続人
  住 所 【○○県○○市○○町○丁目○番○号】
  氏 名 【甲野 温子】        実印

肩書きは「誰の相続人としてこの協議に参加しているのか」を一人ずつ書き分けます。一次・二次の両方の相続人には「兼」を使い、二次相続だけの相続人(中間の相続人の配偶者など)はその旨だけを書きます。ここが曖昧だと、当事者の範囲について補正を求められる原因になります。

署名押印する人の範囲|協議書を1通にするか分けるか

押すのは「協議の時点で生きている当事者の全員」

押印が必要になるのは、一次相続の相続人のうち存命の人と、中間で亡くなった人の相続人の全員です。中間の相続人が亡くなっても、その人が持っていた協議参加の地位は消えず相続人に承継されます(民法896条)。したがって中間の相続人の配偶者や子は、一次相続の被相続人と血縁がなくても協議の当事者になります。「うちの母は義父の相続には関係ない」という思い込みで押印を落とすのが、この類型で最も多い事故です。

1通にまとめるか、相続ごとに分けるか

作り方

向いている場面

注意点

1通にまとめる

最終取得者だけ決まればよい/当事者が協力的

中間の権利者が確定しないため、一件申請の要件を満たさないことがある

相続ごとに分ける

一次相続の登記を先に入れたい/二次相続の協議が難航

書面と押印の手間が増える/印鑑証明書も相続ごとに必要

判断の軸は「登記をどう通すか」です。中間の権利者を単独に確定させたい案件では、手間が増えても分けたほうが結果的に速く終わります。

相続人に未成年者・判断能力が不十分な人がいるとき

当事者が増えるぶん、未成年者や認知症の相続人が混ざる確率も上がります。親権者と子が同じ協議の当事者になる場合は特別代理人、判断能力が不十分な相続人がいる場合は成年後見人の選任が前提になり、家庭裁判所の手続が先に入ります。この見込みを初回面談で伝えないと、スケジュールが数か月単位でずれます。

登記に通す|一件申請の可否・登記原因の書き方・登録免許税

協議書ができたら、次は登記です。数次相続の登記には、通常の相続登記にはない固有の作法が3つあります。

一件の申請でできる場合とできない場合

法務局が公開している「所有権移転登記申請書(相続・遺産分割)(数次相続)」の記載例には、次の一文が明記されています。

この記載例は、第1の相続が開始し、その相続の登記が未了の間に、その相続人が死亡して第2の相続が開始した場合のものです。なお、最終の相続以外の相続について、共同相続人数名が権利を取得している場合には、一件の申請では登記することができません。

中間の相続で権利を取得した人が1人に確定していれば、中間名義の登記を省いて最終取得者まで一件で移転できます。複数人が取得している場合は一件では申請できず、中間名義の登記を挟みます。協議書を1通にまとめるか分けるかは、この線引きから逆算して決めます。

登記原因は2段書きになる

一件申請ができる場合、登記原因欄は次のように2行で書きます(法務局の記載例の形式)。

原  因  平成2年3月21日法務春夫相続
      令和7年6月20日相続

1行目は第1の被相続人の死亡日に「中間で権利を取得した人の氏名」を付けて「相続」と書き、2行目はその中間の人の死亡日に「相続」と書きます。中間の人の氏名が入るのが数次相続特有で、通常の相続登記の登記原因には現れません。申請書の全体像や添付書類の組み立ては相続登記の申請書をAIで作成する実務|義務化時代の効率化と検証手順で扱っています。

登録免許税:条項を書かないと免税されない

数次相続で中間名義の相続登記を入れる場合、土地については登録免許税が免税になります。個人が相続により土地の所有権を取得し、その移転登記を受ける前に死亡したときは、2027年(令和9年)3月31日までにその個人を登記名義人とするために受ける登記について登録免許税を課さない、というのが租税特別措置法84条の2の2第1項です。

ここで実務上いちばん取りこぼしが起きるのが、申請書に根拠条項を書かないと免税を受けられないという点です。法務局は「租税特別措置法第84条の2の2第1項により非課税」と申請書に記載するよう案内しており、記載がない場合は免税措置を受けられないと明示しています。

そしてもう一つ。この免税規定は、以前は「84条の2の3」という条番号でした。現行の条文・法務局の案内はいずれも「84条の2の2」です。古い書式集や過去の記事、そして学習データが古い生成AIは、いまだに「84条の2の3」と出力してきます。条番号を1文字間違えると免税が受けられないという、AIに丸投げしてはいけない典型例がここにあります。

あわせて、土地の価額が100万円以下であれば、相続による所有権移転登記の登録免許税は同条2項で免税になります(2027年3月31日まで。令和7年度税制改正で対象が全国の土地に拡充されました)。こちらは「租税特別措置法第84条の2の2第2項により非課税」と記載します。数次相続の案件は山林や私道持分など少額の土地を抱えていることが多く、1項と2項の両方を検討する価値があります。

3年の申請義務は誰にかかるのか

不動産登記法76条の2第1項は、相続により所有権を取得した者に対し、「自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から三年以内」に移転登記を申請する義務を課しています。正当な理由なく怠った場合の過料は10万円以下(同法164条1項)。2024年4月1日より前に開始した相続も対象です。

数次相続では起算点が当事者ごとにずれるため、一律に「◯年◯月まで」とは言えません。分割協議がまとまらない見込みなら、同法76条の3の相続人申告登記を先に入れておけば、申請義務を履行したものとみなされます。期限の起算点の考え方は相続手続きの期限一覧|起算点の落とし穴とAI活用で整理しています。

なお、申請書の様式自体も動いています。2026年10月5日以降に申請する場合は、登記名義人となる方の国籍等を申し出る様式に変わります。また2026年4月に始まった氏名・住所の変更登記の義務化に伴い、申請人となる相続人については氏名ふりがな・生年月日・メールアドレスの記載が求められます。書式は最新版を法務局サイトから取り直してください。

税理士が同時に見ておく2点

中間の相続人が相続税の申告書を出さないまま亡くなった場合、その申告義務は相続人に承継されます。相続税法27条2項は、申告書を提出すべき者が提出期限前に提出しないで死亡したとき、その相続人は「その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から十月以内」に提出しなければならないと定めています。期限が振り直される点を見落とすと、申告期限を1回分間違えます。

もう1点が相次相続控除です。相続税法20条は、二次相続の被相続人が開始前10年以内の相続で財産を取得していた場合に、そこで課された相続税額の一定割合を控除する仕組みを定めています。数次相続はこの適用場面そのものなので、登記だけで案件を閉じずに税務側の確認を入れてください。

数次相続の書面をAIで下書きする手順とプロンプト

数次相続の書面作成は「当事者を洗い出す」「型に流し込む」「抜けを探す」の3工程に分解できます。生成AIが効くのは2番目と3番目で、1番目は戸籍の原本を読む作業なので人の担当です。汎用AIでも、入力を構造化して渡せば十分に使えます。

任せてよい工程・任せてはいけない工程

工程

AIの担当

人の担当

戸籍の収集・読解

全面的に担当(原本で確定)

当事者の整理・肩書きの割り付け

たたき台の作成

戸籍との突合

協議書の文案作成

本命(型への流し込み)

物件表示・分数の照合

抜け漏れチェックリスト作成

本命

案件固有の論点の追加

条番号・期限・税率の断定

禁止

一次情報で確認

戸籍情報をそのまま外部サービスに入れない、氏名は仮名に置き換えて関係だけを渡す。この2点は相続案件共通の前提です。

プロンプト1:当事者と肩書きを整理させる

あなたは相続実務の補助者です。以下の関係から、遺産分割協議書に記載すべき
当事者と、各人の肩書き(「被相続人◯◯相続人」「兼 被相続人◯◯相続人」など)
を一覧にしてください。氏名はすべて仮名(A、B、C…)で扱ってください。

・被相続人A:【死亡日】に死亡。相続人は配偶者Bと子C、子D。
・BはAの死亡後、遺産分割未了のまま【死亡日】に死亡。Bの相続人は子Cと子D。

出力形式:
1) この協議に署名押印が必要な人の一覧(肩書き付き)
2) 署名押印が不要な人がいる場合はその理由
3) この関係が数次相続・代襲相続・再転相続のどれに当たるかと、その判断根拠

プロンプト2:協議書の文案に流し込ませる

次の条件で、数次相続の遺産分割協議書の文案を作成してください。
固有名詞は【 】のプレースホルダのままにし、勝手に補完しないでください。

・一次相続の被相続人:【氏名】(【死亡日】死亡)
・相続人兼被相続人:【氏名】(【死亡日】死亡)
・協議の当事者:【氏名】【氏名】
・取得内容:不動産は【氏名】が単独取得、預貯金は【氏名】が単独取得
・後日判明財産の帰属条項を入れる
・末尾に、各人の肩書きを書き分けた署名押印欄を付ける

条文番号・法令の条項・登録免許税の税率は出力に含めないでください。

プロンプト3:抜け漏れチェックリストを作らせる

上で作成した数次相続の遺産分割協議書について、登記申請で補正になりやすい
点を洗い出し、チェックリスト形式にしてください。
観点:当事者の範囲/肩書きの書き分け/物件の特定/持分の表記ゆれ/
後日判明財産/押印と印鑑証明書/一次相続と二次相続の記載の整合。
各項目は「何を、どの資料と突き合わせて確認するか」まで書いてください。

うまくいかない例と、その直し方

失敗1:「数次相続の遺産分割協議書を作って」とだけ頼むと、AIは一次相続の当事者を減らしたり、代襲相続の書き方と混ぜた文案を返します。中間の相続人の配偶者が抜け落ちるのが典型です。直し方:「誰が、いつ、どの順で亡くなったか」を時系列で渡し、最初のプロンプトで当事者リストだけを確定させてから文案を頼みます。工程を2回に分けるだけで取りこぼしは大きく減ります。

失敗2:条番号や税率を聞くと、AIは自信のある口調で「租税特別措置法84条の2の3」と返すことがあります。前述のとおり現行は84条の2の2です。直し方:プロンプトで「条文番号・期限・税率は出力しない」と明示的に禁じ、その部分だけ法務局・国税庁・e-Gov法令検索で自分の目で確認します。AIに禁止事項を書かせるほうが、後から誤りを探すより速く安全です。

提出前の検証チェックリスト

  • 一次相続・二次相続それぞれの死亡日が、戸籍の記載と一致しているか
  • 押印者に、中間の相続人の配偶者・子が漏れなく含まれているか
  • 肩書きの「兼」の書き分けが、当事者ごとに正しいか
  • 物件の表示が登記記録と符合し、持分の分数が申請書と一致しているか
  • 一件申請の要件(中間の取得者が1人か)を満たしているか
  • 免税を使うなら、申請書に「租税特別措置法第84条の2の2第1項により非課税」と書いたか
  • 相続税の申告義務・相次相続控除の検討を税務側と共有したか

戸籍から一覧図を作る工程も含めて整理したい場合は法定相続情報一覧図の作り方|記載例・法務局への申出とAIで下書きを参照してください。数次相続では一覧図を先に取得しておくと、複数の手続で戸籍一式を回す手間が消えます。

士業AIで数次相続の書面作成を効率化する

汎用AIでも下書きはできますが、条文の裏取りを自分でやり直す手間が残ります。士業AIの法務AIは、e-Gov法令データなどの公的情報を参照しながら条文リサーチと文書ドラフトを行うため、「いま有効な条番号はどれか」を確認する工程を短縮できます。司法書士・弁護士の業務での組み込み方は法務向けの士業AIのページにまとめています。

e-Gov法令データ等の公的情報を参照する法務特化AI のデモです。

戸籍の原本確認と最終判断は資格者の仕事です。AIに任せるのは型に流し込む作業と抜け漏れを探す作業まで。その線引きを守るかぎり、数次相続のように当事者が増える案件ほど時間短縮の効果は大きくなります。

よくある質問

数次相続の遺産分割協議書は1通にまとめてよいですか?

まとめて構いません。ただし、中間の相続で複数人が権利を取得する内容にすると、登記を一件の申請で通せなくなります。

中間で亡くなった人の配偶者も押印が必要ですか?

必要です。中間の相続人が持っていた遺産分割協議に参加する地位は、その相続人に承継されます(民法896条)。一次相続の被相続人と血縁がなくても、当事者として署名押印が必要になります。

すでに亡くなっている人に財産を取得させる分割はできますか?

できます。遺産分割は相続開始の時にさかのぼって効力を生じるため(民法909条)、中間の相続人が取得する内容の協議も有効です。中間名義の登記を入れる場合、土地の登録免許税は租税特別措置法84条の2の2第1項により免税の対象になります(2027年3月31日まで、申請書への条項記載が必要)。

期限が迫っているのに協議がまとまりません。

不動産登記法76条の3の相続人申告登記を申し出れば、同法76条の2第1項の申請義務を履行したものとみなされます。協議が整った後に、あらためて分割の日から3年以内に移転登記を申請することになります。

生成AIが出した条文番号をそのまま使ってよいですか?

使わないでください。登録免許税の免税規定のように、条番号が改正で動いた例が現にあります。条項・期限・税率は、法務局・国税庁・e-Gov法令検索の現行版で必ず確認してください。

参考文献

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