会計×AI

固定資産台帳テンプレートの作り方|Excel数式コピペ可・減価償却と除却の記載例

「固定資産台帳のテンプレートを探しているのに、どれも列が違う」。経理の現場でよく聞く悩みです。結論から書くと、正解の様式はありません。法令の条文に「固定資産台帳」という名前の帳簿は登場しないからです。決まっているのは、何のために作るかと、そのために載せるべき項目だけ。

この記事では、その根拠を一次情報で確認したうえで、Excelにそのまま貼れる列構成と数式、金額による3つの分かれ道、減価償却と除却の書き方、最後にAIを検算役として使う手順までを順に組み立てます。

固定資産台帳とは|法令に「様式」は無く、載せるべき項目だけが決まっている

法令の条文に「固定資産台帳」という言葉は出てこない

意外かもしれませんが、e-Gov法令検索で法令全文を横断キーワード検索しても、「固定資産台帳」という語は1件もヒットしません。所得税法施行規則にも法人税法施行規則にも、その言葉は書かれていないのです。

ではどこに出てくるかというと、国税庁のタックスアンサー No.2070「青色申告制度」です。そこには次のように書かれています。

青色申告の記帳は、年末に貸借対照表と損益計算書を作成することができるような正規の簿記によることが原則ですが、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳のような帳簿を備え付けて簡易な記帳をするだけでもよいことになっています。

この5つが、いわゆる簡易帳簿です。根拠をたどると、所得税法施行規則第57条が「資産・負債・資本に影響を及ぼす一切の取引を正規の簿記の原則に従い整然と明瞭に記録し、その記録に基づいて貸借対照表と損益計算書を作成する」ことを求め、同規則第56条第1項ただし書が「財務大臣の定める簡易な記録の方法および記載事項によることができる」と例外を置いています。この例外の受け皿が簡易帳簿5種です。

注目したいのは「固定資産台帳のような帳簿」という書き方です。名前も列も指定されていないので、世の中のテンプレートが少しずつ違うのは当たり前で、どれかが間違っているわけではありません。同じ5種の仲間である現金の帳簿は現金出納帳テンプレートの作り方で扱っているので、あわせて整えると記帳全体の形が揃います。

様式が自由でも作る理由は4つある

様式が自由なら作らなくてよいのか、というとそうではありません。実務で固定資産台帳が必要になる場面は、大きく4つです。

  • 青色申告特別控除を取るため。No.2070・No.2072によれば、正規の簿記で記帳し貸借対照表と損益計算書を添付して期限内に申告すると最高55万円、さらに優良な電子帳簿保存またはe-Tax申告で最高65万円、それ以外は最高10万円です。固定資産が整理されていないと正しい貸借対照表が組めません。
  • 減価償却費を計算するため。取得価額・耐用年数・償却方法・償却率・すでに償却した累計額が1行に揃っていて、はじめて今期いくら費用にできるかが出せます。
  • 償却資産申告に使うため。市区町村へ出す申告は、台帳の内容がそのまま元ネタになります。書き方は償却資産申告書の書き方と種類別明細書の記入例にまとめています。
  • 現物と突き合わせるため。設置場所と資産番号があれば、年に一度の実地確認で「帳簿にあるのに現物が無い」資産を洗い出せます。除却漏れを見つける入口です。

保存期間は原則7年(所得税法施行規則第63条)

所得税法施行規則第63条は、帳簿および決算関係書類を7年間保存すべきものとしています。帳簿の起算日は、その閉鎖の日が属する年の翌年3月15日の翌日です。同条第3号の書類(注文書、契約書、送り状、領収書、見積書など)のうち現金預金取引等関係書類に該当しないものは5年間です。固定資産は10年20年と付き合うので、台帳は上書きせず確定年度分を別名で残します。

Excelで組む固定資産台帳のレイアウト|列と、そのまま貼れる数式

最低限そろえたい16列

様式が自由だからこそ、列は「後で困らない最小構成」で決めてしまうのが早道です。以下の16列をA列からP列に並べ、2行目から明細を入れる前提で、この記事の数式はすべて書いています。

列

項目

入れ方の注意

A

資産番号

現物に貼るシールと同じ番号にする

B

資産名

型番まで書くと現物照合が速い

C

勘定科目

工具器具備品・車両運搬具など

D

設置場所

実地棚卸の単位で書く

E

取得年月日

納品・検収の日

F

事業供用年月日

月割りの起点はこちら

G

取得価額

付随費用を含めた金額

H

耐用年数

数値のみ(「4年」と書かない)

I

償却方法

定額法/定率法/一括償却/少額特例

J

償却率

耐用年数から自動で引く

K

期首帳簿価額

前期の期末簿価と一致させる

L

当期償却費

数式で出す

M

期末帳簿価額

K−L

N

償却累計額

G−M

O

摘要

特例の適用や除却理由を書く

P

除却年月日

空欄=保有中

E列とF列を分けるのがポイントです。償却が始まるのは買った日ではなく業務の用に供した日。12月に届いて翌年1月から使ったパソコンは両者が年をまたぎます。1列にまとめると、この差が永久に分からなくなります。

償却率を耐用年数から自動で引く

別シート「償却率」のA列に耐用年数、B列に定額法の償却率を入れておき、台帳のJ列で引いてきます。手入力をやめるだけで、桁違いのミスがほぼ消えます。

【J2セル:VLOOKUPの場合】
=IFERROR(VLOOKUP($H2,償却率!$A:$B,2,FALSE),"")

【J2セル:XLOOKUPが使える場合】
=IFERROR(XLOOKUP($H2,償却率!$A:$A,償却率!$B:$B),"")

うまくいかない例と直し方:H列に「4年」のように単位付きで入力していると、数値の4と一致せず空欄のままになります。H列は書式を「数値」にして4とだけ入れ、見た目に単位を出したいときは表示形式のユーザー定義で 0"年" と設定してください。

定額法の当期償却費を、月割りと1円残しまで畳み込む

まず、その年に何か月使ったかを出します。個人事業(暦年)を前提に、Q2セルへ供用月数を置きます。【対象年】には2026のように年を直接入れるか、別セルを参照させてください。

【Q2セル:当期の供用月数】
=IF($F2="",0,
  MAX(0,
    (IF($P2="",12,MONTH($P2)))
    - (IF(YEAR($F2)=【対象年】,MONTH($F2),1))
    + 1
  ))

次に当期償却費です。No.2106のとおり定額法は「取得価額×定額法の償却率」で、年の中途の取得・取壊しは12で除して使用月数を乗じます。加えて、平成19年4月1日以後取得の有形減価償却資産(坑道を除く)は取得価額から1円を控除した額までしか償却できません。この2つをMINで畳みます。

【L2セル:定額法の当期償却費】
=IF($I2<>"定額法","",
  MIN(
    ROUNDDOWN($G2*$J2*$Q2/12,0),
    MAX($K2-1,0)
  ))
【M2セル:期末帳簿価額】  =IF($G2="","",$K2-N($L2))
【N2セル:償却累計額】    =IF($G2="","",$G2-$M2)

うまくいかない例と直し方:最終年に期末簿価が0円になるのは MAX($K2-1,0) が無いためです。逆に無形固定資産(ソフトウエア等)や坑道は取得価額まで償却でき1円を残さないので、その行は MAX($K2-1,0) を $K2 に差し替えます。資産区分の列(有形1・無形0)を足して MAX($K2-区分,0) とすれば1本化できます。

定率法と、整合性チェックの式

定率法は、償却率のほかに保証率と改定償却率を持たせます。R列に保証率、S列に改定償却率、T列に改定取得価額(切り替わった年の期首帳簿価額)を置く前提です。

【L2セル:定率法の当期償却費】
=IF($I2<>"定率法","",
  MIN(
    IF($K2*$J2 < $G2*$R2,
       ROUNDDOWN($T2*$S2,0),
       ROUNDDOWN($K2*$J2,0)),
    MAX($K2-1,0)
  ))
【U2セル:行の整合チェック】
=IF($G2="","",
  IF($G2-$N2<>$M2,"要確認:簿価と累計額が合わない",""))

うまくいかない例と直し方:定率法で毎年少しずつ償却費が減り続け、いつまでも終わらないという相談が多いのですが、これは償却保証額(=取得価額×保証率。これ以上は定率法で減らさない、という下限のライン)の判定を入れていないためです。上の式のIF部分がその判定にあたります。

金額で分かれる3つの道|10万円・20万円・40万円

まず金額で振り分ける

固定資産台帳に載せる前に、そもそも資産として計上して何年もかけて償却するのか、買った年に一気に費用にしてよいのかが分かれます。判定は取得価額で行います。

取得価額

取れる道

根拠

10万円未満(または使用可能期間1年未満)

業務の用に供した年に全額を必要経費/損金にできる

所得税法施行令第138条、法人税法施行令第133条

10万円以上20万円未満

一括償却資産として、合計額を3年間で均等に必要経費/損金算入できる

所得税法施行令第139条、法人税法施行令第133条の2

20万円以上

原則どおり耐用年数で減価償却。中小企業者等は少額減価償却資産の特例の検討へ

租税特別措置法第67条の5、第28条の2

10万円未満・20万円未満のいずれも、令和4年4月1日以後に取得して貸付け(主要な事業として行うものを除く)の用に供したものは対象外です。取得価額には購入代価のほか引取運賃・荷役費・運送保険料・購入手数料・関税等と、業務の用に供するため直接要した費用を含めます(所得税法施行令第126条)。本体9万8千円でも設置費で10万円を超えることは珍しくありません。

【判定列の式】
=IF($G2="","",
 IF($G2>=400000,"通常の減価償却",
 IF($G2>=200000,"少額特例(40万円未満)を検討",
 IF($G2>=100000,"一括償却(3年均等) or 少額特例",
 "全額を必要経費・損金"))))

40万円か30万円か──一次情報どうしが食い違っている

ここが本記事でいちばん注意して読んでほしいところです。中小企業者等の少額減価償却資産の特例について、条文とタックスアンサーの記載が一致していません。

  • 条文(e-Gov法令検索で取得した現行の租税特別措置法 第67条の5/第28条の2):「その取得価額が四十万円未満であるもの」、合計額は「三百万円」を限度、適用期間は「平成十八年四月一日から令和十一年三月三十一日までの間に取得し」と定めています(取得したデータの版:昭和三十二年法律第二十六号/施行日2026年8月12日/改正 令和八年法律第六十四号)。
  • 国税庁タックスアンサー No.5408:2026年9月30日時点で[令和7年4月1日現在法令等]のままで、「30万円未満」「令和8年3月31日まで」と記載されています。

どちらかを選んで断定することはできません。申告に使う以上は必ず国税庁のページとe-Gov法令検索の最新の条文を確認し、迷う場合は顧問税理士や所轄税務署に確認してください。適用には、確定申告書等へ少額減価償却資産の取得価額に関する明細書(法人は別表16(7))の添付が必要です。判定の考え方は少額減価償却資産の特例の適用要件と40万円未満の判定で整理しています。

この食い違いは、金額基準や適用期限を扱うたびに起こり得ます。だからこそ金額と期限だけはAIの回答をそのまま使わない運用が要ります。なお10万円・20万円の判定例は、国税庁No.5403が現行と整合した説明を載せています。

台帳にはどう書き分けるか

3つの道を1枚のシートに混ぜると、期末に必ず崩れます。現場で回っているのは次の分け方です。

  • 10万円未満:台帳には載せない。ただしノートPCなど持ち出される機器は、金額欄を空にした「現物管理だけの行」として別シートに残す。
  • 一括償却資産:別シートで年度ごとに束ね、取得価額の合計を3年均等で落とす。3年目は端数調整のため「合計額−1年目−2年目」で出す。
  • 少額特例:本体の台帳に載せ、摘要欄(O列)に「措法67の5」「措法28の2」と印をつける。この印でフィルタすれば、そのまま明細書と年間合計額の限度チェックの元ネタになります。

ここまで分けておけば、期末に資料を作り直さずに済みます。年度末の段取りは決算整理仕訳の一覧と期末チェック表に、毎月の締めの流れは月次決算チェックリストにまとめています。

減価償却の書き方|定額法・定率法と耐用年数の調べ方

定額法:毎年同じ額を落とす

定額法の計算式は「各年の償却費=取得価額×定額法の償却率」です。年の中途で取得・取壊しをした場合は12で除して使用月数を乗じます。償却率は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令の別表第八で耐用年数ごとに定められています。よく使う年数を抜き出すと次のとおりです。

耐用年数

定額法の償却率

2年

0.500

3年

0.334

4年

0.250

5年

0.200

6年

0.167

7年

0.143

8年

0.125

9年

0.112

10年

0.100

15年

0.067

20年

0.050

国税庁のNo.2106は、取得価額100万円・耐用年数10年・1年間使用したケースで、定額法(償却率0.100)の償却費を1年目から9年目まで各100,000円、10年目は99,999円と示しています。10年目だけ1円少ないのは、帳簿価額として1円(備忘価額)を残すためです。

定率法:最初に大きく、途中から定額に切り替わる

定率法は1年目が「取得価額×定率法の償却率」、2年目以降が「期首未償却残高×定率法の償却率」で、この結果を調整前償却額と呼びます。これが償却保証額(=取得価額×保証率。これ以上は定率法で減らさないという下限のライン)を下回った年からは「改定取得価額×改定償却率」に切り替わり、以後は毎年同額です。改定取得価額とは切り替わる年の期首の未償却残高です。

No.2106の同じ例(償却率0.200/改定償却率0.250/保証率0.06552、償却保証額65,520円)では、1年目が200,000円、7年目以降は改定取得価額262,144円×0.250=65,536円、10年目は65,535円です。最後だけ1円少ないのは備忘価額を残すためです。

年

定額法(円)

定率法(円)

1年目

100,000

200,000

7〜9年目

各100,000

各65,536

10年目

99,999

65,535

耐用年数の調べ方と、実務で迷いやすい例

耐用年数は自分で決めるものではなく、減価償却資産の耐用年数等に関する省令の別表で決まっています。同じ「机」「車」でも素材や用途で年数が変わるのが迷いどころです。別表第一から頻出のものを挙げます。

資産

耐用年数

パーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く)

4年

電子計算機のうちその他のもの

5年

複写機、金銭登録機、タイムレコーダーその他これらに類するもの

5年

事務机・事務いす・キャビネット(主として金属製のもの)

15年

事務机・事務いす・キャビネット(その他のもの)

8年

応接セット(接客業用のもの/その他のもの)

5年/8年

冷房用又は暖房用機器

6年

看板、ネオンサイン及び気球

3年

カーテン、座ぶとん、寝具その他これらに類する繊維製品

3年

普通乗用車(車両運搬具「前掲のもの以外のもの」のその他のもの)

6年

小型車(総排気量0.66リットル以下=いわゆる軽自動車)

4年

貨物自動車(ダンプ式/その他)

4年/5年

二輪又は三輪自動車

3年

自転車

2年

フォークリフト

4年

間違いが多いのは事務机です。スチール製なら15年、木製なら8年と倍近く違います。車も軽自動車の4年と普通乗用車の6年を取り違えると償却費が大きくずれます。迷ったら現物の素材と用途を確認し、e-Gov法令検索で耐用年数省令の別表そのものを開くのが確実です。

除却・売却・滅失の記載例

除却したときの台帳の埋め方

資産を捨てた、使わなくなったときも、行を削除してはいけません。過去に計上した償却費の根拠が消えてしまいます。やることは3つです。

  1. P列(除却年月日)に実際に処分した日を入れる。
  2. その年の期首から除却月までの償却費をL列で計上する(供用月数の式のとおり、除却月までを数える)。
  3. 残った帳簿価額を固定資産除却損に振り替え、M列を0にする。O列(摘要)に「老朽化のため廃棄」「○○社へ引取依頼」のように理由と相手先を書く。

仕訳はシンプルです。簿価が残る資産を廃棄したときは、借方に「固定資産除却損」と期首からの「減価償却費」、貸方に資産の勘定科目(工具器具備品など)を立てます。売却なら代金と簿価の差額が固定資産売却益または売却損です。売却でも除却年月日に日付を入れ、摘要に「売却(○○円)」と残すと後の突合が楽になります。

現物は残っているが使っていない──有姿除却という扱い

「もう使っていないが、まだ倉庫に置いてある」機械はどうするか。法人税基本通達7-7-2は、次に掲げる固定資産については、たとえ解撤・破砕・廃棄をしていない場合であっても、帳簿価額から処分見込価額を控除した金額を除却損として損金の額に算入できるとしています。

  • (1) その使用を廃止し、今後通常の方法により事業の用に供する可能性がないと認められる固定資産
  • (2) 特定の製品の生産のために専用されていた金型等で、当該製品の生産を中止したことにより将来使用される可能性のほとんどないことが、その後の状況等からみて明らかなもの

これが有姿除却です。要は「使用を廃止したこと」と「今後使う可能性がないと認められること」の2点を示せる記録を残すこと。撤去した配線の写真、生産中止の稟議、後継機の導入記録などです。摘要欄には「有姿除却(○年○月 使用廃止、後継機△△へ更新)」と書き、処分見込価額を見積もったなら金額と根拠も添えます。なお同じページの7-7-2の2は、ソフトウエアについて、現実に廃棄等をしていなくても今後事業の用に供しないことが明らかなときは除却損にできる旨を定めています。

1円を残す理由と、台帳から消してよいタイミング

1円が残るのは、平成19年4月1日以後に取得した有形減価償却資産(坑道を除く)および生物は、取得価額から1円を控除した金額までしか償却できないためです。この1円を備忘価額と呼び、「現物がまだある」ことを帳簿に覚えさせる印なので勝手に消しません。坑道と無形固定資産は取得価額まで償却でき、0円まで落とします。

行を落としてよいのは、除却または売却が済み、除却年月日と摘要が埋まり、その年度の申告が終わったあとです。それも削除ではなく別シート「除却済」へ移します。「あの資産はいつ無くなったのか」を聞かれたとき、探す場所が決まっている価値は大きいです。

固定資産の判断は、金額・日付・分類の3つが噛み合ってはじめて正しくなります。この手順を毎回ひとりで回すのは重いので、下書きと検算をAIに任せる余地を最後に整理します。経理業務の効率化を支えるAIを検討している経理部門の方も、会計事務所向けの会計AIで複数の顧問先の台帳を見ている方も、使いどころは同じです。

ASBJ等の公的情報を参照する会計特化AI のデモです。

AIで固定資産台帳の検算をする手順

そのまま使えるプロンプト4本

AIに台帳を「作らせる」のではなく、「下書きさせて自分が判断する」「作ったものを別の目で検算させる」使い方が、いちばん事故が少なく効果も出ます。【】を自分の値に置き換えてください。

【1. 金額による仕分けの下書き】
あなたは経理実務に詳しいアシスタントです。
以下の固定資産の明細について、取得価額から
(a) 10万円未満で全額費用にできるもの
(b) 10万円以上20万円未満で一括償却資産にできるもの
(c) 20万円以上で通常の減価償却または少額減価償却資産の特例を
    検討すべきもの
の3つに仕分けし、表にしてください。
判断に必要な情報が足りない行は「要確認」とし、
何が足りないかを書いてください。金額基準の年度や
適用期限については断定せず、確認すべき旨だけ書いてください。

【明細】
資産名 / 取得年月日 / 事業供用年月日 / 取得価額 / 付随費用
【ここに貼り付け】
【2. 耐用年数の当たりをつける】
以下の資産について、減価償却資産の耐用年数等に関する省令の
別表のどの区分に当たりそうかの「候補」を挙げてください。
・候補は最大3つまで、それぞれ区分名と年数を示す
・素材や用途によって分岐する場合は、
  「何を確認すれば決まるか」を質問として返す
・確定的な断定はせず、最終確認は省令の別表で行う前提で書く

【資産】
資産名 / 素材 / 用途 / 使用場所
【ここに貼り付け】
【3. 期末簿価と償却累計額の整合チェック】
次の固定資産台帳の行について、以下を検算してください。
(1) 期末帳簿価額 = 期首帳簿価額 - 当期償却費 になっているか
(2) 償却累計額 = 取得価額 - 期末帳簿価額 になっているか
(3) 事業供用年月日から見て、初年度の月割りが正しいか
(4) 償却が終わった有形固定資産の行に、
    備忘価額1円が残っているか
ずれている行だけを抜き出し、
「行番号 / ずれの内容 / 想定される原因」の表で返してください。

【台帳データ(タブ区切りで貼り付け)】
【ここに貼り付け】
【4. 除却行の摘要文を整える】
以下の除却について、固定資産台帳の摘要欄に書く一文を
40字以内で作ってください。
・除却理由、処分の方法、相手先が分かるようにする
・現物が残っている場合は、使用を廃止した時期と
  今後使わない理由が読み取れるようにする
・推測で事実を足さない。足りない情報は【要確認】と書く

【除却の状況】
資産名 / 除却年月日 / 処分方法 / 現物の有無 / 経緯
【ここに貼り付け】

AIに丸投げしてはいけない3点

先ほど、条文が40万円未満・令和11年3月31日まで、No.5408が30万円未満・令和8年3月31日まで、という食い違いを紹介しました。AIは学習時点の情報や検索で拾った記述を根拠にするため、こうした過渡期の数字を言い切ってしまうことがあります。次の3つは必ず自分で裏を取ってください。

  • 金額基準と適用期限。10万円・20万円・40万円(30万円)といった線引きと、特例の期限。e-Gov法令検索の条文と国税庁のページの両方を開き、日付表記(「○年○月○日現在法令等」)まで見ます。
  • 耐用年数の細目。「机は何年か」ではなく「主として金属製か、その他か」で決まります。AIには候補を出させ、決めるのは省令の別表です。
  • 固有名詞と数値。資産名、型番、取得先、金額、日付。これらをAIに補完させると、もっともらしい別の値が入ることがあります。台帳へは必ず元資料(請求書・納品書)から転記します。

検証は「回答を貼る → 示された条文番号・通達番号・ページ名を1つずつ開く → 開けないもの、本文に書かれていないものは採用しない」の3ステップで十分です。業務特化のAIでも同じ。AIが速くするのは調べ物と下書きであって、判断ではありません。

まとめ

固定資産台帳に決まった様式はありません。条文にその名前は無く、国税庁が簡易帳簿の一つとして「固定資産台帳のような帳簿」と案内しているだけです。必要な列を決め、数式で計算を固定し、金額と日付だけは一次情報で裏を取る。この3点で、テンプレートを探し回る必要はなくなります。

この16列と数式をそのまま使えば、資産が数十件から百件程度までは十分に回ります。数百件を超える、複数拠点で現物が動く、償却資産申告の対象自治体が増えるといった段階では、会計ソフトや固定資産管理システムへ移すほうが速くなります。Excelで足りるうちに形を整えておけば、そのまま移行できるデータになります。

参考文献

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