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始末書の書き方|ケース別テンプレ7例と提出させる側の法的線引き【2026年】

始末書は、起きた事実・原因・反省・再発防止策を本人に書かせ、会社が記録として残す文書です。多くの会社では就業規則の「けん責」処分とセットで運用されており、書式そのものより「どこまで書かせてよいか」の線引きのほうが実務では難しい論点になります。

この記事は、テンプレートを配って終わりにせず、提出させる側(人事・総務)と、それを指導する社労士の視点でまとめています。

  • 始末書・顛末書・報告書の使い分けと、それぞれ誰が何のために書くか
  • そのままコピーして使えるケース別の例文7本(遅刻・無断欠勤・備品破損・メール誤送信・交通事故・入金ミス・SNS投稿)と、Word・PDFの無料テンプレート
  • 場面別の追加例文10本(遅刻3回目・体調不良での欠勤・社用携帯や鍵の紛失・パワハラ・コンプライアンス違反・確認不足と納期遅延・開店遅延・レジの金銭過不足・労災・部下の不祥事)
  • 提出日から署名まで、始末書1枚の基本テンプレート(項目の並び)と、手書き・Word・PDFの使い分け
  • 始末書の提出を命じるときの法的な線引き(労働基準法第89条・第91条、労働契約法第15条)
  • AIに下書きさせるプロンプトと、うまくいかないときの直し方
  • 受け取った後の保管年限・人事評価への反映・再発防止策の書かせ方

始末書テンプレート無料7種|Word・PDF(登録不要)

本記事の例文7本に対応した始末書の書式です。事案に近いものを選び、Word(.docx)またはPDFをダウンロードしてお使いください。いずれもA4用紙1枚で、発生した事実・原因・影響と対応・再発防止策の4つの記入欄が入っています。

後半の「場面別の例文10選」はダウンロード用の書式を用意していないため、本文をコピーして使います。記入欄の並びが近い書式を選び、本文欄に貼り付けるのが早道です。

追加の例文

土台にするとよい書式

遅刻3回目

1. 遅刻・度重なる遅刻

体調不良での欠勤(連絡の遅れ)

2. 無断欠勤

社用携帯・鍵の紛失、パソコンの破損

3. 会社備品の破損・紛失

レジの金銭過不足

6. 売上金・入金処理のミス

パワハラ・コンプライアンス違反・納期遅延・開店遅延・労災・部下の不祥事

どれでも可(本文欄に貼り付け、表題の副題だけ変える)

始末書とは|顛末書・反省書との違いを最初に整理する

現場で最初につまずくのが「顛末書でよいのか、始末書を出させるべきか」の判断です。名前が似ていますが、目的も、書く人の立場も、会社側での扱いも別物です。ここを曖昧にしたまま「とりあえず始末書」と言ってしまうことが、後のトラブルの入口になります。

始末書・顛末書・報告書の違い(比較表)

文書

主な目的

謝罪・反省

典型的な使いどころ

始末書

本人に非を確認させ、処分の記録として残す

含む

就業規則違反・過失によるトラブル

顛末書

何が起きたかを事実として報告させる

含まない

原因究明・取引先への説明材料づくり

報告書

業務の経過・結果を共有する

含まない

日常業務全般

反省書・誓約書

本人の意思表明・再発防止の約束

含む

軽微な事案での注意指導

実務で多いのは、まず顛末書で事実を固め、処分を検討する段階で始末書に切り替える順序です。逆に、事実関係が固まらないうちに始末書を書かせると、本人の記憶に頼った不正確な文書が「会社が認定した事実」として残ってしまいます。事実経過の書き方そのものは、顛末書の書き方と社内・社外別のテンプレ例文で整理しています。

「始末書を出させる」は懲戒処分にあたるのか

厚生労働省のモデル就業規則(令和7年12月版)第67条は、懲戒の種類を「けん責・減給・出勤停止・懲戒解雇」の4区分で示し、けん責を「始末書を提出させて将来を戒める」と定義しています。つまりモデル就業規則の建て付けでは、始末書の提出はけん責という懲戒処分の中身そのものです。

一方、多くの会社では「口頭注意で済ませる代わりに始末書だけ書かせる」という、処分に至らない運用も行われています。どちらの運用なのかは自社の就業規則の書きぶりで決まります。処分として扱うのか、指導の記録として扱うのかを、指示を出す前に確認してください。

そもそも始末書を求めるべきでない場面

体調不良による遅刻、会社側の指示不足に起因するミス、システム障害など、本人の落ち度と言い切れない事案で始末書を求めると、後述する懲戒権の濫用やハラスメントの論点に直結します。この場合は顛末書(事実の報告)にとどめるのが安全です。

迷いやすい場面を、提出を求める前の目安として並べると次のとおりです。最終的な判断は自社の就業規則の懲戒事由と、過去に同じような事案でどう扱ったかで決まります。

場面

求める文書の目安

判断のポイント

初めての短時間の遅刻

口頭注意(記録は残す)

始末書は2回目以降、または業務への影響が大きいときに

度重なる遅刻(3回目など)

始末書

過去の日付と前回の注意内容を記録として揃えておく

体調不良での欠勤

原則不要

欠勤そのものは落ち度ではない。対象にするなら「連絡の遅れ」だけ

確認不足のミス・納期遅延

顛末書 → 必要なら始末書

確認手順が社内にあったか。なければ会社側の課題

ハラスメント・規程違反

事実調査の後に始末書(処分として)

調査前に書かせない。重い処分の検討が先になる場合もある

労災につながった事故

まず会社の報告義務。本人の明確なルール違反があるときだけ始末書

始末書を労災の手続の代わりにしない

始末書に必ず入れる7つの構成要素と書式ルール

始末書はビジネス文書としての型が決まっています。長さは原則A4用紙1枚。感情的な言い回しを増やすより、事実が正確に特定されているかどうかが評価されます。

記載項目のチェックリスト

  1. 提出日(作成日ではなく提出する日)
  2. 宛名(代表取締役社長宛が一般的。役職+氏名、敬称は「殿」または「様」)
  3. 表題(「始末書」。事案が特定できるよう副題を付けてもよい)
  4. 発生事実(いつ・どこで・誰が・何を・どうしたか。日時は「◯月◯日◯時頃」まで)
  5. 原因(本人の行動に踏み込む。「不注意」で止めない)
  6. 影響と対応(誰にどんな迷惑・損害が及び、どう収束させたか)
  7. 反省と再発防止策(具体的な行動に落とす)+署名・押印

始末書の基本テンプレート(項目の並び)

上の7項目を1枚に並べると、次の形になります。ケース別の例文は「本文」の部分に差し込んで使います。

                                        【2026年◯月◯日】(提出日)
【株式会社◯◯】
代表取締役社長 【◯◯ ◯◯】殿

                                        所属:【◯◯部◯◯課】
                                        氏名:【◯◯ ◯◯】(署名または押印)

                    始末書
              (【◯月◯日の◯◯について】)

このたび、下記のとおり【◯◯】を起こし、会社に多大なご迷惑を
おかけしましたことを深くお詫び申し上げます。

                      記

1. 発生した事実
   【いつ・どこで・何を・どうしたか。日時は「◯時頃」まで】
2. 原因
   【自分のどの行動が原因だったか】
3. 影響と対応
   【誰にどんな影響が出て、いつ・どう収束させたか】
4. 再発防止策
   【何を・いつから・どう変えるか】

今後は上記を徹底し、二度とこのような事態を起こさないよう努めます。
                                                        以上

うまくいかない例 → 直し方:冒頭のお詫びを3〜4行に膨らませ、肝心の「1. 発生した事実」が1行しかない始末書はよく見かけます。お詫びは冒頭と末尾の各1文で足ります。行数は1〜4の本文に回してください。

手書きかPCか・提出期限・提出先

法律上の様式規制はないため、手書き・PC作成のどちらでも有効です。ただし会社が書式や提出期限を指定している場合はそれが優先されます。指定がなければ、事案の発覚から3営業日以内を目安に提出させるのが実務的です。提出が遅れること自体が新たな不信を生みます。

人事側は、提出を命じる時点で「提出期限・宛名・提出先・書式(手書き指定の有無)」を口頭ではなくメールなど記録に残る形で伝えておくと、後の「言った言わない」を防げます。

作り方

向いている場面

注意点

手書き

会社が手書きを指定している場合

PDFを印刷して清書する。修正液は使わず書き直す

Word(.docx)

PCで作成し、印刷して署名・押印する場合

日付・宛名・副題の差し替え漏れに注意

PDF

書式を崩さずに配る・メールで提出する場合

メール提出を認めるか、署名の扱い(自署・押印・電子署名)を会社が決めておく

提出先は、直属の上長を経由して、宛名の代表者(または人事部長)へ届ける流れが一般的です。上長が内容を確認したら、原本は人事部門で保管し、上長の手元にはコピーも残さない運用にすると、閲覧範囲を絞れます。

書いてはいけない3つの表現

  • 責任転嫁:「引継ぎが不十分だったため」「システムが使いにくく」など、原因を他者に寄せる書き方
  • 曖昧な日時・数量:「先日」「かなりの数」。後から事実確認できない文書は記録として機能しません
  • 実行できない再発防止策:「二度と気を抜きません」は行動ではなく決意表明です

ケース別 始末書の例文テンプレート7選(そのままコピー可)

以下は本文部分の例文です。【】の箇所を自社の事実に置き換えてください。前後に提出日・宛名・表題・署名欄を付ければ完成します。

1. 遅刻・度重なる遅刻

私は、【2026年◯月◯日】始業時刻【9時00分】に対し【9時38分】に出社し、
【38分】の遅刻をいたしました。前夜の就寝時刻が遅く、目覚まし時計を
1つしか設定していなかったことが原因です。
当日は【朝礼での引継ぎ】ができず、【◯◯部の△△】に代行いただきました。
今後は就寝時刻を【24時】までとし、目覚ましを2つ設定するとともに、
遅延が見込まれる時点で始業30分前までに【上長】へ連絡いたします。
このたびは多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。

2. 無断欠勤

私は、【2026年◯月◯日】、会社への連絡を行わないまま欠勤いたしました。
体調不良により起床できず、連絡をせずに済ませてしまったことが原因です。
当日予定していた【顧客◯◯社への訪問】を【△△】に代行いただき、
先方にも日程変更のご負担をおかけしました。
今後は、就業が困難な場合には始業時刻前に必ず【上長】へ電話連絡し、
連絡が取れない場合は【総務部】へ連絡いたします。

3. 会社備品の破損・紛失

私は、【2026年◯月◯日】、社内【第2会議室】において、
会社貸与のノートパソコン(管理番号【PC-0000】)に飲料をこぼし、
使用不能な状態といたしました。
飲料を機器の至近に置いたまま作業していたことが原因です。
本件により【修理費用◯◯円】および【業務停止2営業日】が生じました。
今後は、飲食物を機器から離れた位置に置くことを徹底いたします。

4. メールの誤送信・情報漏えい

私は、【2026年◯月◯日◯時頃】、【顧客◯◯社】宛の
【見積書】を、宛先の類似する【△△社】へ誤って送信いたしました。
宛先をアドレス帳の予測変換で選択し、送信前の宛先確認を怠ったことが原因です。
発覚後【15分以内】に【△△社】へ連絡し削除を依頼、
【◯◯社】および【情報管理責任者】へ報告いたしました。
今後は、社外送信時に宛先ドメインを声に出して確認し、
添付ファイルのある送信は【送信遅延30秒】の設定を利用いたします。

個人データが外部に出た事案は、始末書とは別に会社としての報告義務の判断が必要です。要配慮個人情報の漏えい、財産的被害のおそれ、不正目的によるおそれ、本人の数が1,000人を超える漏えいのいずれかに当たる場合、個人情報保護委員会への報告が求められ、速報は発覚から3〜5日以内、確報は30日以内(不正の目的によるおそれがある場合は60日以内)が目安とされています(個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」)。始末書を待ってから動くと期限に間に合いません。

5. 社用車での交通事故

私は、【2026年◯月◯日◯時頃】、【◯◯市△△町】の交差点において、
社用車(登録番号【◯◯】)を運転中、前方車両に追突する事故を
起こしました。人身被害はなく、物損のみです。
携帯電話の着信に気を取られ、車間距離が不十分であったことが原因です。
事故後、警察への届出、【保険会社】および【上長】への報告を行いました。
今後は、運転中は携帯電話を機内モードとし、
発進前に車間距離と経路を確認いたします。

6. 売上金・入金処理のミス

私は、【2026年◯月◯日】、【◯◯社】からのご入金【1,200,000円】を、
【△△社】の売掛金として消込処理いたしました。
入金明細の依頼人名のみで判断し、金額と請求書番号の突合を
行わなかったことが原因です。
本件により【◯◯社】へ誤った督促を行い、
月次試算表の修正が生じました。
今後は、消込時に請求書番号・金額・入金日の3点を突合し、
100万円以上の入金は【経理課長】の確認を経て処理いたします。

7. SNS投稿によるトラブル

私は、【2026年◯月◯日】、個人のSNSアカウントにおいて、
【勤務中に撮影した社内の写真】を投稿いたしました。
投稿には【顧客名の記載された書類】が写り込んでおり、
【◯時間】にわたり第三者が閲覧可能な状態となりました。
社内情報の取扱いに関する認識が不足していたことが原因です。
発覚後ただちに投稿を削除し、【情報管理責任者】へ報告いたしました。
今後は、業務に関連する内容を個人のSNSに投稿いたしません。

7本に共通しているのは、「原因」を本人の具体的な行動まで落としている点です。「不注意でした」で終わる始末書は、再発防止策も抽象的になり、記録としての価値がほとんど残りません。

場面別の始末書 例文10選(遅刻3回目・体調不良・ハラスメントほか)

ここからは、人事・総務からの相談が多い場面の例文です。書式のダウンロードはありませんが、使い方は前の7本と同じで、【】を置き換えて基本テンプレートの「本文」に差し込みます。場面によってはそもそも始末書を求めてよいかの判断が先に来るため、例文ごとに会社側の注意点を添えました。

8. 遅刻3回目(度重なる遅刻)

私は、【2026年◯月◯日】、始業時刻【9時00分】に対し【9時25分】に出社いたしました。
遅刻は【◯月◯日(20分)】【◯月◯日(15分)】に続き、今回で3回目となります。
前回の始末書で「目覚ましを2つ設定する」とお約束しましたが、
出発時刻を【8時15分】と乗換えに余裕のない設定のままにしていたことが
根本の原因です。
本日は【朝の受電当番】を【△△】に代行いただきました。
今後は出発時刻を【7時55分】に繰り上げ、【1か月間】、
出社時刻を毎朝【上長】へ報告いたします。
重ねてご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。

厚生労働省のモデル就業規則第68条は、けん責などの対象に「正当な理由なくしばしば欠勤、遅刻、早退をしたとき」を、懲戒解雇の対象に「◯回にわたって注意を受けても改めなかったとき」を例示しています。回数が問題になる事案ほど、過去の遅刻日と前回の注意内容を本文に書かせておくことが後で効いてきます。ただし、過去の遅刻をもう一度処分し直すのではなく、あくまで今回の遅刻について、過去の経緯を情状として扱う点に注意してください(二重処分の論点は後述)。

うまくいかない例 → 直し方:1回目と同じ再発防止策をそのまま書かせると、4回目も同じ文面になります。前回の策がなぜ効かなかったかを1文入れ、上長への報告など「本人以外が確認できる仕組み」を足してください。

9. 体調不良での欠勤(連絡が遅れた場合)

私は、【2026年◯月◯日】、体調不良により欠勤いたしました。
欠勤の連絡は始業時刻【9時00分】までに行う決まりのところ、
【11時30分】まで【上長】へ連絡できませんでした。
朝の時点で、出社できるかどうか様子を見ようと判断したことが原因です。
このため【午前の来客対応】の調整が遅れ、【△△】にご負担をおかけしました。
今後は、出社が難しいと感じた時点で始業前に【上長】へ電話し、
つながらない場合は【総務部の共通アドレス】へメールで連絡いたします。

体調不良での欠勤は、本来、始末書の対象ではありません。求めるとしても「決められた連絡をしなかった」という手順の問題に限るのが安全です。連絡できないほどの急病や入院だった場合は、求めないでください。また、病名や症状を始末書に書かせないことも大切です。病歴は個人情報保護法第2条第3項の「要配慮個人情報」にあたり、取扱いに特に配慮が要る情報です(個人情報の保護に関する法律)。診断書を求めるかどうかは、就業規則の病気欠勤の定めに沿って別に判断します。

うまくいかない例 → 直し方:「体調管理を怠り」「自己管理が甘く」と、体調を崩したこと自体を反省させる文面は避けます。病気は本人の落ち度ではありません。書かせるのは連絡の手順を守れなかった点だけです。

10. 社用携帯・鍵の紛失(破損の場合の言い換えつき)

私は、【2026年◯月◯日◯時頃】、帰宅途中の【◯◯線車内】において、
会社貸与のスマートフォン(管理番号【MB-0000】)を紛失いたしました。
【鞄の外ポケット】に入れたまま、下車時に所在を確認しなかったことが原因です。
同日【◯時◯分】に【情報システム担当】へ連絡して遠隔ロックを依頼し、
【◯◯警察署】へ遺失届を提出いたしました(受理番号【◯◯】)。
端末には【取引先◯件の連絡先】が登録されていました。
今後は、社用端末を【ストラップ付きの内ポケット】で携行し、
下車・退店時に端末の所在を確認いたします。

【破損の場合】1〜3行目を次のように差し替える
私は、【2026年◯月◯日】、【駐車場】において会社貸与のスマートフォン
(管理番号【MB-0000】)を落下させ、画面を破損いたしました。
【片手で荷物を持ったまま】端末を操作していたことが原因です。
修理費用【◯◯円】、代替機の手配に【1営業日】を要しました。

【鍵の場合】物品を「【事務所通用口】の鍵(【1本】)」に置き換え、
対応欄に「錠前交換【◯月◯日】、費用【◯◯円】」を書く

端末に顧客や従業員の個人データが入っていた場合は、メール誤送信と同じく、会社として個人情報保護委員会への報告が必要かどうかの判断が先に来ます。始末書の作成は、その対応が済んでからで構いません。修理費や交換費用を本人にどこまで負担させるかは別の論点で、給与から一方的に差し引くことはできません(後述の「レジ・金銭の過不足」を参照)。

うまくいかない例 → 直し方:「気づいたらなくなっていた」で終わる書き方では、どこで紛失したかを追えません。最後に所在を確認した場所と時刻を書かせると、捜索にも原因の特定にも役立ちます。

11. ハラスメント(パワハラ)の行為者

私は、【2026年◯月◯日】から【◯月◯日】にかけて、【◯◯課】の【部下A】に対し、
他の社員がいる執務室で、業務の遅れについて大声で叱責し、
【「◯◯」】という人格を否定する発言を【3回】行いました。
業務の遅れへの苛立ちを、指導ではなく感情のまま言葉にしたことが原因です。
本件により【部下A】は【◯日間】の休養を要し、職場の就業環境を害しました。
今後は、指導は個室で事実と改善点に限って伝え、
【◯月◯日】までに会社指定のハラスメント防止研修を受講いたします。

パワハラ防止の措置義務は労働施策総合推進法に定められており、2026年10月1日施行の改正で、条番号が第30条の2から第31条に移りました(労働施策総合推進法)。厚生労働省のパワハラ防止の指針(令和2年厚生労働省告示第5号)は、事実が確認できた場合の対応として、就業規則などに基づき行為者に必要な懲戒その他の措置を講じること、事案に応じて行為者の謝罪などを行うことを例示しています。始末書は会社への文書で、被害者への謝罪とは別物です。謝罪の場を設けるかは被害者の意向を確かめてから決め、始末書の中では被害者を「部下A」のように表記して、閲覧者を限ります(指針は相談者・行為者のプライバシー保護も求めています)。

うまくいかない例 → 直し方:「指導のつもりだった」「相手にも問題があった」と書かせると、責任転嫁になるうえ、被害者が読めば二次被害にもなります。自分の言動と、それによる影響だけを書かせてください。

12. コンプライアンス違反(取引先からの金品の受領)

私は、【2026年◯月◯日】、取引先【◯◯社】の【担当者】から
【商品券(3万円相当)】を受け取り、会社への届出を行いませんでした。
贈答品の受領を届出制とする【贈答・接待規程第◯条】を確認せず、
業界の慣例だと自分で判断したことが原因です。
【◯月◯日】の内部監査で判明し、同日【コンプライアンス担当】へ報告のうえ、
【◯月◯日】に【上長】同席のもと、先方へ返却いたしました。
今後は、取引先から贈答・接待の申し出があった場合、
受け取る前に【所定の届出書】で【上長】へ相談いたします。

モデル就業規則第68条第2項は、懲戒解雇の事由の例として「取引先等より不当な金品を受け」たときを挙げています。金額や回数、故意かどうかによっては、始末書(けん責)では済まない事案です。先に顛末書で事実を固め、処分の重さを決めてから始末書を求める順序を守ってください。

うまくいかない例 → 直し方:「コンプライアンス意識が低かった」という抽象的な反省は、どの規程の何に反したのかが分かりません。規程の名前と条番号、守らなかった手続を特定させてください。

13. 確認不足による業務ミス・納期遅延

私は、【◯◯社】様向け【見積書】の作成において、
数量の単位(【箱】と【個】)を確認しないまま提出し、
納期【◯月◯日】に対し【2日】の遅延を生じさせました。
【社内の作業指示書】と【先方の発注書】を突き合わせなかったことが原因です。
発覚後、【◯月◯日】に【上長】とともに先方へお詫びし、
【◯月◯日】に修正版を提出いたしました。
本件により【追加作業◯時間】と【特急配送費◯◯円】が生じました。
今後は、提出前に発注書・指示書・成果物の3点を照合し、
照合欄に確認印を押してから提出いたします。

確認不足のミスは、社内に確認の手順そのものがないことが背景になっている場合が多い事案です。初回で影響が小さいなら顛末書と口頭の指導で足り、会社側は照合の手順を作るほうが再発防止として効きます。

うまくいかない例 → 直し方:「確認不足でした」で止めると、何を確認すればよかったのかが残りません。何と何を突き合わせなかったのかまで書かせると、そのまま手順書の1行になります。

14. 開店遅延(店舗)

私は、【2026年◯月◯日】、【◯◯店】の開店責任者として、
開店時刻【10時00分】に対し【10時25分】に開店いたしました。
【レジの釣銭準備】と【店内清掃】を一人で行う段取りとし、
【アルバイト2名】への作業の割振りを前日に決めていなかったことが原因です。
開店をお待ちのお客様【約10名】をお待たせし、
【予約受取2件】の対応が遅れました。
今後は、前日の閉店時に翌朝の作業分担表を作成し、
開店【30分前】の時点で準備が終わっていない場合は
【エリアマネージャー】へ連絡いたします。

うまくいかない例 → 直し方:「スタッフが遅刻したため」と書くと、責任者としての始末書になりません。スタッフの遅刻が引き金でも、欠員が出たときの段取りを決めていなかった点を原因として書かせます。

15. レジ・金銭の過不足

私は、【2026年◯月◯日】の【遅番】において、レジ締めの際に
現金が【5,000円】不足していることを確認いたしました。
【18時頃】の会計で、【5,000円札】と【1,000円札】を取り違えて
釣銭を渡した可能性が高いと考えております。
【21時】の締め作業時に【店長】へ報告し、
防犯カメラ映像の確認をお願いいたしました。
今後は、高額紙幣を受け取った際はレジに収める前に金額を声に出して確認し、
釣銭はお客様の前で数えてお渡しいたします。

不足金を本人に弁償させる運用には注意が要ります。労働基準法第24条は賃金の全額払いを定めており、労使協定などの根拠なく給与から天引きすることはできません。第16条は、「レジ不足1回につき◯円」のように損害賠償の額をあらかじめ決めておく契約も禁じています。弁償を求めるかどうかは、始末書とは切り離して判断してください。

うまくいかない例 → 直し方:原因が特定できていないのに「私の釣銭の渡し間違いです」と断定させると、推測が事実として記録に残ります。分からない部分は「可能性が高いと考えております」と推測として書かせるのが正確です。

16. 安全ルール違反による労災(作業中のけが)

私は、【2026年◯月◯日◯時頃】、【倉庫2階】において、
立入禁止の表示を越えて【フォークリフトの作業区域】に立ち入り、
【荷物との接触により左足を負傷】いたしました。
近道になると考え、定められた通路を使わなかったことが原因です。
本件により私は【◯日間】休業し、【◯◯係】の作業に遅れが生じました。
今後は、作業区域への出入りは指定通路のみとし、
【安全衛生委員会】で求められた再教育を【◯月◯日】までに受講いたします。

もっとも慎重に扱うべき場面です。労働者が労働災害で死亡または休業したときは、事業者は労働安全衛生規則第97条により、遅滞なく労働者死傷病報告を所轄の労働基準監督署長へ電子申請で提出しなければなりません(労働安全衛生規則)。この報告と労災保険の手続は会社の義務で、始末書で社内処理して済ませるものではありません。始末書を求めるのは、本人に明確な安全ルール違反がある場合に限り、表示や教育の不足など会社側の安全管理に原因があるなら、会社の再発防止策として扱います。

うまくいかない例 → 直し方:被災した本人に「ご迷惑をおかけしました」とお詫びばかりを書かせる文面は、労災の申請をためらわせる圧力として受け取られかねません。守らなかったルールと今後の行動だけにとどめてください。

17. 部下の不祥事(管理職の監督責任)

私は、【◯◯課長】として、【部下B】による経費の二重精算
(【◯件・計◯◯円】)を、【2026年◯月】から【◯月】まで把握できませんでした。
精算書の承認時に、領収書の原本と【交通系ICカードの利用履歴】を照合せず、
金額のみを確認して承認していたことが原因です。
本件は【経理部】の月次点検で判明し、【部下B】からは全額の返金を受けております。
今後は、課内の精算承認時に証憑と利用履歴を照合し、
【四半期に一度】、【経理部】と抜き取りで点検いたします。

管理職に監督責任として始末書を求めるには、就業規則に「部下の非違行為について管理監督者を処分できる」旨の定めがあるかを先に確認してください。定めがなければ、懲戒ではなく指導の記録として扱うのが無難です。

うまくいかない例 → 直し方:部下の不正の詳細を管理職の始末書に長々と書くと、部下本人の処分記録と重複し、閲覧範囲も広がります。管理職の始末書には自分の承認・監督のどこに抜けがあったかだけを書かせます。

そのほかの場面:書き出しと原因の掘り方

検索の多い場面のうち、上の例文の言い換えで対応できるものをまとめました。発生事実の書き出しを差し替え、原因欄は右の列の問いに答える形で書かせます。

場面

発生事実の書き出し

原因欄で掘る問い

勤務中の居眠り

【◯月◯日◯時頃】、【受付】での勤務中に約【◯分】居眠りをいたしました

前夜の睡眠・業務量・服薬など。体調が理由なら始末書より面談を優先

施錠忘れ

【◯月◯日】、最終退出者として【通用口】の施錠をせずに退社いたしました

退出時の確認手順があったか、誰が最終退出者か決まっていたか

社用車の駐車違反

【◯月◯日】、社用車を【◯◯】の駐車禁止場所に【◯分】停車いたしました

訪問先の駐車場所を事前に確認したか

誤配・誤出荷

【◯月◯日】、【◯◯様】宛の荷物を【△△様】へ配達いたしました

伝票と現物のどの照合を省いたか

報告の遅れ

【◯月◯日】に発生した【◯◯】を、【◯日後】まで【上長】へ報告しませんでした

なぜ報告を後回しにしたか(叱責への不安など)

始末書を提出させる側の法的な線引き

ここからが、テンプレート配布型の記事では扱われない部分です。始末書は「書かせれば済む」ものではなく、命じ方を誤ると処分自体が無効になり得ます。

就業規則に定めがなければ懲戒はできない(労働基準法第89条第9号)

労働基準法第89条第9号は、表彰及び制裁の定めをする場合には「その種類及び程度に関する事項」を就業規則に記載しなければならないと定めています。厚生労働省のモデル就業規則の解説でも、最高裁判決(国鉄札幌運転区事件・昭和54年10月30日)を引いて就業規則に定めのない事由による懲戒処分はできないと明記されています。

また同解説は、懲戒規定を設ける前の行為にさかのぼって処分することや、1つの事由に対して複数回の処分を行うことはできないとも述べています。「けん責で始末書を取ったうえ、同じ件でさらに出勤停止」といった重ね掛けは、この二重処分の論点に触れます。自社の規定が実態に追いついているかは、就業規則・社内規程のドラフトとチェックをAIで行う手順を参考に、懲戒条項から点検すると早く進みます。

減給の制裁には上限がある(労働基準法第91条)

始末書とあわせて減給を行う場合、労働基準法第91条により1回の額は平均賃金の1日分の半額まで、総額は一賃金支払期の賃金総額の10分の1までという上限があります。

実務で混同されやすいのが遅刻・早退の扱いです。モデル就業規則の解説は、遅刻・早退した時間分は賃金債権が生じないため、その分の控除は第91条の制限を受けないとしています。ただし、遅刻時間に対応する賃金額を超えて差し引く部分は制裁にあたり、第91条の枠内に収める必要があります。

本人が始末書の提出を拒否したら

実務上は、「事実を報告させる部分」と「謝罪・反省を表明させる部分」を分けて考えるのが基本線です。何が起きたかの報告は業務命令として求められる余地が広く、拒否すれば業務命令違反の問題になり得ます。一方、謝罪や反省という内心の表明を強制することには限界があると考えられており、不提出それ自体を理由に処分を重ねる運用はリスクを伴います。

拒否された場合の現実的な進め方は、始末書を顛末書に切り替えて事実関係だけを書面化させ、会社側は指導記録を別に残すことです。労働契約法第15条は、懲戒が客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められない場合は権利の濫用として無効と定めています(労働契約法)。個別事案の可否判断は、労務相談の回答をAIで下書きする実務のように論点を整理したうえで、社労士・弁護士に確認するのが安全です。

指示の仕方がパワハラにならないために

始末書そのものは正当な業務上の指示になり得ますが、大勢の前で読み上げさせる、何度も書き直させる、深夜に提出を迫るといった態様は、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動と評価されるおそれがあります。厚生労働省の職場におけるハラスメントの防止のためにで示された考え方に沿い、指示は個室で、期限と分量を明示し、書き直しは事実誤りの訂正に限る運用にしてください。

AIに始末書を下書きさせるプロンプトと直し方

始末書は「型が決まっていて、事実だけが毎回違う」文書なので、AIの下書きが最も効く領域のひとつです。ただし事実の認定と法的判断はAIに渡さないのが鉄則です。

本人が書くとき:事実メモから下書きを起こす

あなたは日本企業の人事文書に詳しいライターです。
以下の事実メモから、始末書の本文を作成してください。

# 事実メモ
- 発生日時:【2026年◯月◯日 10時20分頃】
- 場所:【本社3階 経理課】
- 何をしたか:【顧客◯◯社宛の請求書を△△社へ誤送信した】
- 原因(自分の行動):【送信前の宛先確認を行わなかった】
- 影響:【顧客に謝罪連絡、上長が対応に1時間を要した】
- 再発防止策:【送信前に宛先ドメインを音読、送信遅延30秒を設定】

# 条件
- 400字以内、である調ではなく「です・ます」調
- 言い訳・責任転嫁の表現を使わない
- 原因は自分の行動として書く
- 事実メモにない事実を追加しない

うまくいかない例 → 直し方:「始末書を書いて」とだけ頼むと、AIは謝罪の言葉ばかりを盛り込み、日時や金額を勝手に補完します。原因は事実メモを与えていないことです。上のように項目立てで事実を渡し、「事実メモにない事実を追加しない」という一文を必ず入れてください。文体の最終調整は、メールをAIで添削・校正する方法と同じ要領で、敬語と冗長表現だけを直させると精度が上がります。

人事が使うとき:提出された始末書をチェックする

あなたは人事労務の実務担当者です。
以下の始末書について、記録として不十分な点だけを指摘してください。

# チェック観点
1. 日時・場所・数量が特定できているか(「先日」「かなり」等がないか)
2. 原因が本人の行動として書かれているか(他者・機器への転嫁がないか)
3. 再発防止策が「行動」として書かれているか(決意表明で終わっていないか)
4. 事実と評価が混ざっていないか

# 出力
- 指摘は箇条書きで最大5点
- 各指摘に「本人に確認すべき質問文」を1つ添える
- 処分の重さについては判断しない

# 始末書本文
【ここに貼り付け】

うまくいかない例 → 直し方:観点を指定しないと、AIは「けん責が妥当です」といった処分量定の判断まで踏み込んできます。これは就業規則と過去事例に照らして人が決める領域です。プロンプトの最後に「処分の重さについては判断しない」と明示して、AIの役割を書面の不備検出に限定してください。

AIに任せてはいけない部分

事実の認定、処分の量定、就業規則の条項適用の可否は、いずれも会社が責任を負う判断です。AIに任せてよいのは、事実メモから文章を組み立てる作業と、書面の不備を洗い出す作業まで。手持ちのプロンプトを増やしたい場合は、社労士のChatGPTプロンプト集に労務・社会保険の実例がまとまっています。顧問先から「この件で始末書を取ってよいか」と聞かれたときの返信の型は、労務の問い合わせ回答テンプレ集が使えます。

顧客情報や従業員の氏名を含む文書をそのまま汎用AIに貼り付けることに不安がある場合は、業務利用を前提に設計されたサービスを選ぶという選択肢もあります。士業AIは、就業規則や労働関係法令を踏まえた文書ドラフト・チェックを日本語の実務フォーマットで扱えるように調整しており、人事・総務の担当者向けにはバックオフィス担当者向けのご案内をご用意しています。無料で試せるので、上のプロンプトをそのまま貼って挙動を比べてみてください。

始末書を受け取った後の実務

始末書は提出させた時点ではなく、保管と運用の設計まで終えてはじめて記録として機能します。

保管年限をどう決めるか

労働基準法第109条は、労働者名簿・賃金台帳のほか「雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類」を5年間保存すべきものと定めています。ただし同法附則第143条により、当分の間は3年間と読み替えられています。始末書が「重要な書類」に当たるかは事案によりますが、懲戒処分の記録として扱う以上、最低3年、実務では5年を目安に保管する運用が無難です。

保管場所は人事ファイルに一元化し、閲覧できる役職を限定してください。始末書は本人の評価に直結する情報であり、部署内の共有フォルダに置くこと自体がトラブルの種になります。

人事評価や賞与に反映してよいか

反映の可否は、就業規則・賃金規程・評価制度に根拠があるかで決まります。根拠なく「始末書が1通あるから賞与を減額する」と運用すると、実質的な二重処分と評価されるおそれがあります。評価に反映する制度設計を採るのであれば、反映の対象期間と方法を規程に明記し、本人にも事前に周知しておくことが必要です。労働条件の伝え方そのものを見直す場合は、労働条件通知書をAIで作成する手順もあわせて確認してください。

再発防止策を「機能する形」で書かせる

再発防止策は、本人の努力だけで完結する内容になっていないかを人事側が点検します。「気をつけます」はもちろん、「毎回ダブルチェックします」も、時間的余裕がなければ守られません。

  • 仕組みに落ちているか:設定変更・チェックリスト・承認フローなど、本人の意思に依存しない手段になっているか
  • いつまでに何をするか:実施時期と担当が特定されているか
  • 会社側の対応が必要か:本人の落ち度に見えても、手順書の不備が背景にあることは珍しくありません

3件目の同種事案が出た時点で、それは個人の問題ではなく業務設計の問題です。始末書の束は、その兆候を最も早く教えてくれる資料でもあります。

始末書に関するよくある質問

始末書は手書きでないといけませんか

法律上の決まりはなく、PC作成でも有効です。会社が手書きを指定している場合はそれに従います。指定がない場合、記録の検索性を考えればPC作成のほうが実務的です。

始末書と顛末書、どちらを求めるべきですか

事実関係がまだ固まっていない段階、または本人の落ち度が明確でない段階では顛末書です。就業規則の懲戒事由に該当することが確認でき、処分として記録に残す段階で始末書に切り替えます。

始末書を出せば処分は終わりですか

けん責として始末書の提出を命じている場合、その処分はそれで完結します。同じ事案について後から別の処分を追加することは、二重処分の問題を生じさせます。

アルバイト・パートにも始末書を求められますか

雇用形態にかかわらず、適用される就業規則に懲戒の定めがあれば対象になります。パートタイム労働者について別規則を定めている場合は、その規則に懲戒条項があるかを確認してください。契約内容の整理には雇用契約書のひな形と記載事項が参考になります。

遅刻が何回になったら始末書を求めてよいですか

法律で回数が決まっているわけではありません。自社の就業規則の懲戒事由(「しばしば遅刻したとき」など)と、これまで同じような社員をどう扱ってきたかで決めます。実務では、初回は口頭注意で記録だけ残し、2回目以降や業務への影響が大きい場合に始末書を求める運用が多く見られます。社内で回数の目安をそろえておくと、扱いの不公平を防げます。

始末書と誓約書は一緒に出させてもよいですか

始末書の末尾に再発防止の約束を書かせれば足りる場面がほとんどです。別に誓約書を取る場合も、「次に同じことをしたら退職する」のように、本人に不当に不利益な約束を書かせる内容は避けてください。誓約書の書き方と雛形は誓約書テンプレート7種と書き方で解説しています。

公務員の始末書も同じ考え方ですか

公務員の懲戒は、民間の就業規則ではなく国家公務員法・地方公務員法とそれぞれの任命権者の定めによる別の仕組みです。文面の型(事実・原因・影響・再発防止策)は同じでも、提出の位置づけや手続は所属の規程で確認してください。

関連記事:念書テンプレート5種(Excel・Word・PDF)では、記載事項の解説といっしょに、登録不要で使えるひな形を無料で配布しています。

まとめ|始末書は「書かせて終わり」にしない

始末書の書き方は型が決まっており、事実の特定と再発防止策の具体性さえ押さえれば、本人が書く負担も、人事が確認する負担も大きく減らせます。難しいのはむしろ提出させる側で、就業規則に根拠があるか(労働基準法第89条)、減給を伴うなら上限内か(同第91条)、処分が相当といえるか(労働契約法第15条)の3点を毎回確認する必要があります。

文章を整える工程はAIに任せ、事実認定と処分判断は人が担う。この線引きさえ守れば、始末書の運用は驚くほど軽くなります。まずは本記事のプロンプトを1つ、次のケースで試してみてください。

参考文献

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