示談書テンプレート無料6種|合意書・退職合意書もWord・PDF【2026年】
示談書・合意書のテンプレートを6種類、Word・PDFで無料配布しています。会員登録は不要です。取引上のトラブルを解決する汎用の合意書、交通事故(物損)の示談書、けがを伴う損害賠償の示談書、退職合意書、取引の解約合意書、未払金の分割弁済合意書をそろえました。
書き方の結論は、「何の争いを・いくらで・いつまでに・どう払って終わらせるか」を特定し、清算条項の範囲を意識して書くことです。示談書も合意書も多くは民法の「和解」に当たり、署名後は原則として蒸し返せません。けがの示談では後遺障害の扱い、退職合意書では本人の自由な意思による合意であることを丁寧に残します。
この記事で分かること
- 場面別に選べる合意書・示談書テンプレート6種(Word・PDF)
- 和解契約(民法695条・696条)と、清算条項・謝罪条項の意味
- 交通事故の示談で物損と人身を分ける理由と、後遺障害の留保
- 退職合意書の注意点(退職勧奨の限度・合意の任意性・離職理由)
- 示談書・合意書に収入印紙が必要になるケース
合意書・示談書テンプレート無料ダウンロード(6種類)
会社間のトラブルを解決金で終わらせるなら01、交通事故の物損なら02、けがを伴う事故なら03が基本です。社員の退職、取引の終了、未払金の分割払いは、それぞれ専用の条項を入れた04〜06を選んでください。
FREE TEMPLATE
合意書・示談書テンプレート 6種類
- Word・PDF
- 登録不要・無料
- 商用利用OK
民法695条・696条(和解)・152条(承認による時効の更新)・419条・509条・724条・724条の2(e-Gov法令検索)、最高裁昭和43年3月15日判決(示談後の後遺症)・昭和48年1月19日判決(退職金債権の放棄)、厚生労働省の退職勧奨の解説と特定受給資格者の範囲、国土交通省の自賠責保険の解説、国税庁の印紙税の通達・質疑応答事例を確認して作成
入力する内容を伝えるだけで、合意書・示談書の下書きをAIが作成
取引先・品目・金額などを文章で渡すと、記載漏れのない下書きと確認ポイントを返します。士業AIは登録後すぐ無料で試せます。
ご利用条件:無料・商用利用可・改変可。テンプレート自体の再配布や販売はご遠慮ください。記載内容の最終確認はご自身または専門家にて行ってください。利用条件/ほかの書式テンプレート
こんなとき | おすすめ | ポイント |
|---|---|---|
納品物の不具合など取引上の争いを解決する | 01 合意書(一般) | 解決金・支払方法・その他の合意事項・清算条項 |
車同士の物損事故を当事者で示談する | 02 示談書(交通事故・物損) | 損害の内訳表と過失割合の差引計算。人身損害は含めない |
自転車事故などで相手にけがをさせた | 03 示談書(損害賠償) | 謝罪条項・既払金の控除・後遺障害の留保 |
退職勧奨に社員が応じた | 04 退職合意書 | 退職日・離職理由・解決金・任意性の確認 |
業務委託などの継続契約を終える | 05 解約合意書 | 残務と支払・引継ぎ・存続条項 |
取引先の未払代金を分割で回収する | 06 分割弁済合意書 | 債務の承認・支払予定表・期限の利益の喪失 |
Word版は空欄のまま配布しています。プレビューの記入例(株式会社〇〇商事・山田 太郎などはすべて架空です)を参考に、前文と条文の空欄、署名欄を埋めれば完成します。ほかの書式は無料の書式テンプレート一覧にまとめています。
示談書と合意書の違い|どちらも「和解契約」
民法695条は、和解を「当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約する」契約と定めています。交通事故や損害賠償の場面で使う「示談書」も、取引のトラブルで使う「合意書」も、争いを互いの譲歩で終わらせる内容ならどちらも和解契約です。名称で効力は変わりません(民法(e-Gov法令検索))。
和解の特徴は、同法696条の「確定効」です。和解で「甲に権利がある(ない)」と決めた後に、反対の証拠が見つかっても、権利は和解の内容どおりに移転し、または消滅したものとされます。つまり、署名した後に「もっと請求できたはずだ」と気づいても、原則として蒸し返せません。示談書・合意書は、署名前に金額と清算の範囲を確かめ切ることが大切です。
合意書・示談書の書き方|記載事項と注意点
合意書・示談書に法定の様式はありません。ただ、後から「何について合意したのか」で争いにならないよう、次の項目は押さえておきます。
項目 | 必須/任意 | 根拠 | 注意点 |
|---|---|---|---|
当事者(住所・氏名/名称・代表者) | 必須 | 当事者の特定 | 会社は代表者名まで。個人は自署が望ましい |
争いの対象(事故・取引の特定) | 必須 | 民法695条 | 日時・場所・契約名で特定。清算の範囲を決める |
金額(示談金・解決金) | 必須 | 和解の内容 | 計算の内訳(損害額・過失割合・既払金)を残す |
支払期日・支払方法 | 必須(実務上) | 和解の内容 | 振込手数料の負担、分割なら支払予定表 |
遅延損害金・期限の利益の喪失 | 任意 | 民法419条 | 定めがなければ法定利率(年3%) |
清算条項 | 任意(ほぼ必須) | 和解の内容 | 「本件に関し」で範囲を限るかを判断 |
謝罪条項・口外禁止 | 任意 | 当事者の合意 | 謝罪は法的な強制力を持たない |
作成日・署名押印・通数 | 必須(実務上) | 証拠化 | 当事者の数だけ作成し各1通を保有 |
争いの対象を特定する
前文や「事故の表示」で、交通事故なら日時・場所・車両・事故の態様、取引なら契約の日付と名称まで書きます。この特定が曖昧だと、清算条項がどこまで及ぶのかも曖昧になります。
金額と支払方法は計算の過程まで書く
示談金は結論の金額だけでなく、損害の内訳・過失割合・既払金の控除など計算の過程を残します(テンプレート02・03は内訳表つき)。支払期日と振込手数料の負担、遅れたときの遅延損害金も定めます。定めがない場合、金銭債務の遅延損害金は法定利率で計算され(民法419条)、法定利率は2029年3月31日まで年3%です(法務省「令和8年4月1日以降の法定利率について」)。
清算条項は「限定型」か「包括型」かを選ぶ
清算条項は「本書に定めるもののほか、何らの債権債務がないことを相互に確認する」という条項で、合意の後に追加の請求をしないことを確認するものです。書き方には2つの型があります。
- 限定型:「本件事故に関し」「本件紛争に関し」と範囲を限る。別の取引の売掛金などは残る
- 包括型:範囲を限らず、当事者間の債権債務すべてを清算する。退職合意書でよく使う
取引が続く会社間で包括型を使うと、無関係の売掛金まで消えたと主張される余地があります。テンプレート01・02・03・05は限定型、04は包括型にしています。
謝罪条項(宗教的条項)の意味
「乙は甲に対し謝罪する」のように、法的な強制力(強制執行できる義務)を生じさせない条項を、実務では宗教的条項・道義的条項と呼ぶことがあります。守られなくても強制はできませんが、被害者の納得につながり、示談が成立しやすくなる効果があります。テンプレート03に入れています。
収入印紙は原則不要、内容によって必要
印紙税がかかるのは、印紙税法別表第一に掲げられた20種類の文書だけです(国税庁 No.7100)。和解契約・示談そのものはこの一覧にないため、損害賠償金の支払だけを定める示談書・合意書は原則として課税されません。ただし、課税文書に当たるかは名称ではなく記載の内容で判断されるため、次のような内容を含むと印紙が必要になり得ます。
合意の内容 | 印紙税の扱い | 根拠 |
|---|---|---|
損害賠償金・解決金の支払だけを定める | 原則として不課税 | No.7100(別表第一に該当なし) |
未払の代金を借入金に改める(準消費貸借) | 第1号の3文書(消費貸借) | |
借入金の返済方法・期限を変える | 第1号の3文書 | |
請負代金の支払方法・期日を変える | 第2号文書になり得る | |
契約を解約する(消滅させる)だけ | 契約書に含まれない |
分割弁済合意書は、元の契約が売買・請負・金銭の貸借のどれかで扱いが変わります。判断に迷うときは、文書を持参して税務署に確認するのが確実です。
ケース別の注意点
交通事故の示談書|物損と人身を分ける
交通事故の示談は、物損(車の修理費など)と人身(治療費・慰謝料など)で性質が大きく違います。自動車の自賠責保険・共済は人身事故の対人賠償だけが対象で、物損事故は補償の対象になりません(国土交通省「自賠責保険・共済ってどんなもの?」)。物損を先に示談する場合は、テンプレート02の第4条のように「本示談は物的損害に限る」と明記し、人身損害を清算の対象から外しておきます。
任意保険に入っていれば、保険会社が損害額や過失割合を調整し、保険会社の書式で手続きが進むのが一般的です。人身事故では、任意保険会社が自賠責保険の分も含めて支払う「一括払制度」もあります(国土交通省「支払までの流れと請求方法」)。当事者同士の示談書は、保険を使わない場合などに使います。テンプレート02には、保険会社から支払われた分をその限度で支払済みとする条項を入れています。
過失割合がある事故では、「相手の損害額×自分の過失割合」を互いに計算し、差し引いた額を一方が払う形がよく使われます。記入例では、甲の損害305,000円×乙の過失80%=244,000円から、乙の損害150,000円×甲の過失20%=30,000円を差し引き、乙が214,000円を払う計算です。人身損害の賠償債務は加害者側から一方的に相殺できない(民法509条2号)ため、人身を含めて差し引くときは専門家に確認してください。
けがを伴う示談|後遺障害の留保を入れる
最高裁は、全損害を正確に把握しにくい状況で早急に少額の示談をした事案で、示談で放棄したのは当時予想していた損害に限られ、予想できなかった後遺症等の損害は後日請求できると判断しています(最高裁昭和43年3月15日判決)。ただし、これは事情によって判断される例外です。けがの示談では、テンプレート03の第4条のように後遺障害の損害を清算の対象から外す「留保条項」を明記しておくのが安全です。
示談は、治療が終わるか症状固定の診断を受けてから金額を決めるのが基本です。人の生命・身体を害する不法行為の損害賠償請求権は、損害と加害者を知った時から5年で時効にかかります(民法724条の2)。物損は3年です(同724条)。自動車事故の自賠責保険の被害者請求は、傷害は事故の翌日から、後遺障害は症状固定日の翌日から3年以内とされています(国土交通省)。
退職合意書|退職勧奨の限度と合意の任意性
退職勧奨は、会社が社員に退職を勧めることで、一方的に労働契約を終わらせる解雇とは違います。厚生労働省は、退職勧奨は労働契約を終了させる「申込」であり、承諾するかどうかは労働者の自由だと説明しています。執拗に勧奨を繰り返したり、その場で退職手続きを迫ったりすると違法とされた裁判例もあります(厚生労働省「退職勧奨とはどのようなものでしょうか」、確かめよう労働条件「退職勧奨」)。虚偽の説明や脅しによる合意は、錯誤・詐欺・強迫として取り消されることがあります(民法95条・96条)。
テンプレート04の第10条は、案を渡した日と検討期間を記録し、自由な意思で署名したことを確認する条項です。実際に考える時間を与えずに署名を迫れば意味がないため、面談の日時と内容の記録も残します。社員側の相談対応は労務相談の回答をAIで下書きする方法でも扱っています。
注意したいのが、包括型の清算条項と未払賃金の関係です。最高裁は、賃金に当たる退職金債権の放棄は、それが労働者の自由な意思に基づくと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときに有効としています(最高裁昭和48年1月19日判決)。未払残業代などがある可能性があるなら、清算条項で消そうとせず、先に精算して金額を合意書に書くのが筋です。
離職理由も揉めやすい点です。厚生労働省は、退職勧奨に応じて退職した場合は自己都合退職にはならないと説明しており(厚生労働省「労働契約の終了に関するルール」)、事業主から退職の勧奨を受けて離職した人は雇用保険の特定受給資格者の範囲に含まれます(ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」)。ただし、離職理由の最終的な判定は、事業主と離職者の主張と確認資料をもとにハローワークが行います(厚生労働省「雇用保険被保険者離職証明書についての注意」)。離職証明書の書き方は離職票の書き方と離職理由の判断で詳しく解説しています。
会社側は、特定受給資格者となる離職者を出すと、一部の助成金の支給要件に影響する場合がある点も確認しておきます(厚生労働省「特定受給資格者となる離職理由の判定基準」)。解決金の所得区分と源泉徴収の要否は支払の趣旨で変わるため、税理士に確認してください。
解約合意書|残す条項を決めてから終える
継続的な契約を合意で解約するときは、解約日までの業務と代金、引継ぎ、資料・データの返還や消去を決めます。原契約の秘密保持・知的財産権・損害賠償の条項は、条番号を挙げて解約後も効力が残る(存続条項)と確認しておくと、後の争いを防げます。
分割弁済合意書|債務の承認と回収の手当て
分割払いの合意書に「債務を承認する」と書いておくと、時効は承認の時から新たに進み始めます(民法152条)。支払予定表と、何回分滞ったら残額を一括請求できるか(期限の利益の喪失)を必ず入れます。
ただ、合意書だけでは、支払が止まってもすぐに強制執行はできません。強制執行には判決などの「債務名義」が必要で、公証人が作成した強制執行認諾文言付きの公正証書(執行証書)もその一つです(民事執行法22条5号)。金額が大きいときは、テンプレート06の第6条のように公正証書にする約束を入れておくと安心です。支払が滞ったときの督促状は内容証明郵便の文例とAIでの作り方が参考になります。
よくある間違い・トラブル
よくある間違い | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
けがの示談を治療中に済ませ、包括的な清算条項を入れた | 後遺障害が出ても請求できるかが争いになる | 症状固定後に示談し、後遺障害の留保条項を入れる |
取引が続く相手と範囲を限らない清算条項を結んだ | 別件の売掛金まで消えたと主張される | 「本件紛争に関し」と範囲を限る |
金額だけ書いて支払期日がない | いつまでも払われない | 期日・振込先・手数料・遅延損害金を書く |
保険会社の支払と当事者の支払の関係を書いていない | 二重払い・未払いの争い | 保険金が支払われた限度で支払済みとする条項を入れる |
退職合意書をその場で署名させた | 合意の任意性が争われ、無効や取消しの主張を招く | 案を事前に渡し、検討期間を置いて記録する |
分割弁済で期限の利益の喪失を定めていない | 滞っても分割期日ごとにしか請求できない | 「2回分に達したら残額を一括」などを定める |
当事者以外の人が報酬を得る目的で示談交渉を代わりに行うことは、弁護士・弁護士法人でなければできません(弁護士法72条)。相手方との交渉に第三者が入る場合は、その点にも注意してください。
AIで合意書・示談書を下書き・チェックする方法
合意書・示談書は構成が決まっているため、生成AIに下書きや抜け漏れのチェックを任せやすい書類です。ただし、過失割合や印紙税の扱いのように事実や一次情報で決まる部分は、必ず確かめてください。契約書全般のチェック手順は契約書レビューのAIプロンプト集でも解説しています。
次の条件で示談書(または合意書)の下書きを作ってください。
条文は「である調」、決まっていない箇所は【 】で残してください。
・当事者:甲【氏名・住所】/乙【氏名・住所】
・争いの対象:【事故の日時・場所・態様 or 契約名と紛争の内容】
・金額:【示談金・解決金の額と計算の内訳】
・支払:【期日】までに振込み、手数料は【甲 or 乙】負担
・清算条項:【「本件に関し」で限定 or 包括】
・入れたい条項:【謝罪/後遺障害の留保/口外禁止 など】
最後に、清算条項の範囲で消える可能性がある請求と、
印紙税がかかる可能性がある記載を箇条書きで示してください。以下の退職合意書をチェックしてください。
(1)退職日・退職理由・金銭の支払(賃金・退職金・解決金)の抜け
(2)清算条項で、未払賃金など本来払うべきものを消していないか
(3)本人の自由な意思による合意であることを示す記録があるか
(4)離職理由の記載が事実(退職勧奨の有無)と合っているか
指摘は「条項番号・問題点・修正案」の表で出してください。
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【退職合意書の本文を貼り付け】うまくいかない例は、「示談書を作って」とだけ頼むケースです。金額や過失割合が空想で埋まり、範囲の広すぎる清算条項が入った文面が出てくることがあります。事実関係を箇条書きで渡し、決まっていない箇所は【 】で残すよう指示すると、使える下書きになります。
士業AIは、条文や公的機関の資料を根拠として示しながら回答するため、清算条項の範囲の検討や印紙税の判断のように「根拠まで知りたい」確認に向いています。
まとめ
- 示談書・合意書の多くは民法の和解契約で、署名後は原則として蒸し返せない(民法696条)
- 争いの対象・金額の内訳・支払期日を特定し、清算条項は限定型か包括型かを選ぶ
- 交通事故は物損と人身を分け、けがの示談には後遺障害の留保を入れる
- 退職合意書は検討期間を置いた任意の合意とし、離職理由は事実どおりに記載する
- 印紙は原則不要だが、準消費貸借や請負代金の支払方法の変更などを含むと必要になり得る
本記事は2026年9月時点の法令・公的資料にもとづいています。制度は改正されることがあるため、利用時は各機関の最新情報を確認し、個別の事情は弁護士・社会保険労務士・税理士などの専門家にご相談ください。
参考文献
- e-Gov法令検索「民法」(95条・96条・152条・419条・509条・695条・696条・724条・724条の2)
- e-Gov法令検索「民事執行法」(22条)
- e-Gov法令検索「弁護士法」(72条)
- 裁判所「最高裁昭和43年3月15日判決(示談当時予想しなかった後遺症等が発生した場合と示談の効力)」
- 裁判所「最高裁昭和48年1月19日判決(賃金にあたる退職金債権放棄の効力)」
- 厚生労働省「労働契約の終了に関するルール」
- 厚生労働省 スタートアップ労働条件「退職勧奨とはどのようなものでしょうか」
- 厚生労働省 確かめよう労働条件「退職勧奨(裁判例)」
- ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」
- 厚生労働省「雇用保険被保険者離職証明書についての注意」
- 厚生労働省「特定受給資格者となる離職理由の判定基準」
- 国土交通省「自賠責保険・共済ってどんなもの?」
- 国土交通省「支払までの流れと請求方法」
- 国税庁「No.7100 課税文書に該当するかどうかの判断」
- 国税庁「印紙税法基本通達 第4節 契約書の取扱い」
- 国税庁「印紙税法基本通達 別表第2 重要な事項の一覧表」
- 国税庁 質疑応答事例「債務承認弁済契約書」
- 国税庁 質疑応答事例「消費貸借の意義」
- 法務省「令和8年4月1日以降の法定利率について」
よくある質問
法的な効力に違いはありません。争いを互いの譲歩で終わらせる内容なら、どちらも民法695条の和解契約です。交通事故や損害賠償の場面では示談書、取引のトラブルや契約の終了では合意書と呼ぶことが多いという、呼び方の違いです。和解が成立すると、後から反対の証拠が出ても合意の内容どおりに扱われます(民法696条)。
損害賠償金や解決金の支払だけを定める示談書・合意書は、印紙税法の課税文書(別表第一の20種類)に当たらないため、原則として印紙は不要です。ただし、未払代金を借入金に改める内容(準消費貸借)や、請負代金・借入金の支払方法を変える内容を含むと、第1号の3文書や第2号文書として課税されることがあります。
最高裁昭和43年3月15日判決は、全損害を把握しにくい状況で早急に少額の示談をした事案で、示談当時に予想できなかった後遺症等の損害は後日請求できると判断しました。ただし事情による判断のため、けがの示談では、後遺障害の損害を清算の対象から外す留保条項を示談書に明記しておくのが安全です。
「本書に定めるもののほか、何らの債権債務がないことを相互に確認する」という条項で、合意の後に追加の請求をしないことを確認するものです。「本件に関し」と範囲を限る限定型と、当事者間のすべてを清算する包括型があります。取引が続く相手と包括型を結ぶと、無関係の売掛金まで消えたと主張される余地があるため注意が必要です。
退職勧奨に応じて退職した場合、厚生労働省は自己都合退職にはならないと説明しており、雇用保険の特定受給資格者の範囲にも含まれます。ただし、離職理由の最終的な判定は、事業主と離職者の主張と資料をもとにハローワークが行います。合意書に書いた内容でなく、実際の経緯で判断される点に注意してください。
合意書だけでは強制執行はできず、判決などの債務名義が必要です。強制執行認諾文言を付けた公正証書(執行証書)にしておけば、裁判をせずに強制執行を申し立てられます(民事執行法22条5号)。金額が大きい場合は、合意書に公正証書を作成する約束を入れておくと回収の手当てになります。

