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労務書式テンプレート無料まとめ10書式|法定三帳簿・Excel【2026年】

労務・人事でよく使う書式を10書式・52パターン、Excel・Word・PDFで無料配布しています。会員登録もメールアドレスの入力も不要です。労働者名簿・賃金台帳・出勤簿のいわゆる「法定三帳簿」から、年次有給休暇管理簿、給与明細、雇用契約書、労働条件通知書、在職証明書、始末書、顛末書までをそろえました。

労務の書式でいちばん迷うのは、「どれが法律で備え付けを義務づけられていて、どれが実務の都合で作っている書類なのか」という線引きです。結論を先に書くと、備え付けが義務なのは労働者名簿(労働基準法107条)・賃金台帳(同108条)・労働時間の記録(同109条と労働安全衛生法の労働時間の状況の把握)、そして年次有給休暇管理簿(労働基準法施行規則24条の7)です。始末書や顛末書は法律上の義務ではなく、就業規則の制裁や社内の報告ルールにもとづく書類です。

この記事で分かること

  • 労務書式10書式・52パターンの無料テンプレート(Excel・Word・PDF、登録不要)
  • 法定三帳簿とは何か、三帳簿に入らないが義務のある書類はどれか
  • 採用・給与計算・有給管理・トラブル・退職の場面ごとの書式の選び方
  • 様式第19号・第20号を使わなくてよい条件と、横断で効く落とし穴
  • 保存期間「5年(当分の間3年)」の正確な意味と、起算日・電子保存の要件
  • AIで労務書類の下書き・チェックをするときのプロンプト例

労務・人事の書式テンプレート無料ダウンロード(10書式・52パターン)

まず、備え付けが義務づけられている帳簿から見ていきます。労働者名簿・賃金台帳・出勤簿に年次有給休暇管理簿を足せば、労働基準監督署の調査で最初に確認される書類はほぼそろいます。Excel版は労働時間の集計や有給の残日数が数式で自動計算されます。

残りの6書式もあわせた10書式の全体像は次のとおりです。各書式の細かい書き方・記入例は解説記事にまとめています。

書式

何に使うか

パターン数

解説記事

労働者名簿

従業員の氏名・生年月日・履歴などを事業場ごとに記録(労基法107条)

4

労働者名簿の書き方

賃金台帳

賃金計算期間・労働時間・支給額・控除額を各人別に記録(労基法108条)

5

賃金台帳の書き方

出勤簿

始業・終業時刻と労働時間の記録。残業・深夜・休日労働の集計

6

出勤簿の書き方

年次有給休暇管理簿

時季・日数・基準日の記録と、年5日取得の進捗チェック

5

年次有給休暇管理簿の書き方

給与明細

支給・控除の内訳を本人へ交付(所得税法231条)

6

給与明細の書き方

労働条件通知書

採用時に労働条件を明示(労基法15条1項)

4

労働条件通知書の書き方

雇用契約書

労働条件を双方が合意した証拠として取り交わす

4

雇用契約書のひな形と記載事項

在職証明書・退職証明書

在職の証明、退職時の証明(労基法22条)、解雇理由証明書

5

在職証明書・退職証明書の書き方

始末書

本人の反省と再発防止の誓約。就業規則のけん責などで提出させる

7

始末書の書き方

顛末書

起きた事実と原因・対応を時系列で報告(社内・社外)

6

顛末書の書き方

請求書・契約書など労務以外もあわせて探す場合は、無料の書式テンプレート一覧から用途別に絞り込めます。シフト制の職場ならシフト表テンプレートを出勤簿と組み合わせると入力が一度で済みます。

法律で義務のある書類と、実務で使う書類の仕分け

労務書式は「常に備え付けが必要なもの」「求められたときに作るもの」「社内ルールで作るもの」の3層に分かれます。この3層を頭に入れておくと、何を優先して整えるべきかがはっきりします。

書類

根拠

常に備え付け

労働者名簿/賃金台帳/労働時間の記録(出勤簿等)/年次有給休暇管理簿

労基法107条・108条・109条、安衛法66条の8の3、労基則24条の7

求められたとき・支払のたび

労働条件通知書(契約の締結・更新時)/給与明細(支払時)/退職証明書・解雇理由証明書(請求時)

労基法15条1項・22条1項2項、所得税法231条

社内ルールで作る

雇用契約書/始末書/顛末書

労働契約法6条、就業規則の制裁規定(労基法89条9号)

法定三帳簿は「労働者名簿・賃金台帳・出勤簿」

法定三帳簿は法律の用語ではなく、実務の呼称です。労働者名簿と賃金台帳は条文に名前が出てきますが(労働基準法107条・108条)、「出勤簿」という名称の条文はありません。出勤簿は、109条が保存を求める「労働関係に関する重要な書類」として、また賃金台帳に労働日数・労働時間数を書くための元データとして必要になります。3つとも事業場ごとに調製するのが原則で、違反には30万円以下の罰金が定められています(同法120条1号)。

三帳簿に入らないが、義務のある書類

見落とされやすいのが年次有給休暇管理簿です。有給を与えたときは時季・日数・基準日を労働者ごとに明らかにした書類を作り、与えた期間中と満了後5年(当分の間3年)保存する義務があります(労働基準法施行規則24条の7、71条)。年10日以上付与される労働者に年5日取得させる義務(労基法39条7項)とセットで押さえてください。

退職時の証明書(労基法22条1項)は労働者から請求があったときに交付するもので、会社から自動的に出す必要はありません。給与明細の根拠は労働基準法ではなく所得税法231条です。

法律の義務ではないが、実務で必要になる書類

雇用契約書は、書面がなくても労働契約は成立します(労働契約法6条)。取り交わすのは合意の証拠を残すためで、実務では労働条件通知書と兼ねて1枚で済ませる運用が多くなっています。始末書は就業規則の「けん責」の内容と位置づけられるのが一般的で、厚生労働省のモデル就業規則でも、けん責は「始末書を提出させて将来を戒める」と定義されています。顛末書は制裁ではなく事実の報告書です。

場面別|この場面ならこの書式

従業員を採用したとき

「労働条件通知書(または雇用契約書)を交付」→「労働者名簿を作成」→「賃金台帳の欄を用意」の順に動きます。名簿は入社日が決まった時点で作っておくと、後から埋め直す手間が省けます。

  • 正社員:労働条件通知書 01-seishain + 雇用契約書 01-seishain + 労働者名簿 01-yoshiki19
  • 契約社員(有期):更新上限の有無と内容の明示が必要。労働条件通知書 02-keiyaku-shain
  • パート・アルバイト:労働者名簿 04-part は契約更新の記録欄つき。有給の比例付与に使う週の所定労働日数も控えておく
  • 通算5年を超える更新:無期転換申込機会と転換後の労働条件の明示が必要。労働条件通知書 04-muki-tenkan

2024年4月から、すべての労働契約の締結時と有期契約の更新時に就業場所・業務の変更の範囲の明示が加わりました。有期契約では更新上限の有無と内容、無期転換申込権が発生する更新時には無期転換申込機会と転換後の労働条件も明示事項です(厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」)。古いひな形の使い回しでは、この4項目が抜けます。

毎月の給与計算をするとき

出勤簿で労働時間を締め、その数字を賃金台帳に転記し、本人には給与明細を渡す流れです。出勤簿の月次合計をそのまま台帳へ持っていける形にしておくと、突き合わせが楽になります。

  • 出勤簿(01-monthly/03-overtime)→ 労働日数・労働時間数・時間外・休日・深夜の各時間数
  • 賃金台帳(01-yoshiki20)→ 基本給・手当ごとの額、控除額、差引支給額
  • 給与明細(01-monthly/06-overtime)→ 台帳と同じ支給・控除の内訳を本人へ交付
  • 年次有給休暇管理簿(01-kojin)→ 当月に取得した有給の日数と時季

賃金台帳の記載事項は、氏名・性別・賃金計算期間・労働日数・労働時間数・時間外/休日/深夜の労働時間数・賃金の種類ごとの額・控除額の8つです(労基則54条1項)。検算は給与計算のチェックをAIで行う手順にまとめています。

有給休暇を管理するとき

年5日の時季指定義務の対象は年10日以上付与される労働者です。パートでも週4日勤務で勤続3年6か月以上なら10日付与になり対象に入ります。管理簿は労働者名簿や賃金台帳とあわせて調製してよいため(労基則55条の2)、人数が少なければ名簿に有給の欄を足す形でも構いません。

  • 半日単位の取得は0.5日として年5日から差し引けますが、時間単位の年休は年5日に含められません
  • 前年度からの繰越分の取得は、年5日の日数に含めて差し支えありません
  • 計画的付与や会社の時季指定で与えた日数は、その分だけ時季指定義務から控除されます(労基法39条8項)

この3点は厚生労働省の「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」のQ&Aで確認できます。

ミス・トラブルが起きたとき(始末書と顛末書の使い分け)

混同されやすい2つですが、人事処分として出させるのが始末書、事実関係を報告するのが顛末書です。社外への謝罪を兼ねる場合は顛末書の社外向けパターンを使います。

始末書

顛末書

目的

反省と再発防止の誓約(けん責などの制裁)

起きた事実・原因・対応の報告

書く人・宛先

本人 → 会社(代表者・所属長)

本人や担当部署 → 上長、または取引先・顧客

中心になる内容

謝罪・反省・今後の誓約

時系列の事実・原因分析・再発防止策

法律上の根拠

就業規則の制裁規定(労基法89条9号)

なし(社内ルール)

どこまで文書にするか迷う場面は、労務相談の回答をAIで下書きする手順も参考になります。

退職・離職のとき

労働者名簿の退職欄(年月日と事由)を埋め、賃金台帳の最後の記入を済ませ、請求があれば証明書を交付します。退職事由の書き方は厚生労働省のモデル退職証明書が参考になります。退職証明書と離職票は別物で、離職票はハローワークの手続きで交付されます。在職証明書に法律上の交付義務はありません。

労務書式で共通して間違えやすい3点

1. 様式第19号・第20号でなければいけない、という誤解

労働者名簿は様式第19号、賃金台帳は様式第20号(日雇いは第21号)が厚生労働省の主要様式ダウンロードコーナーで公開されていますが、記載内容に漏れがなければこの様式以外でも差し支えないとされています(沖縄労働局「労働者を雇用したら帳簿などを整えましょう」)。自社のExcelで一覧表にしても、項目がそろっていれば問題ありません。

逆に、様式どおりでも項目が抜けていれば不備です。名簿で抜けやすいのは「従事する業務の種類」と「履歴」、台帳で抜けやすいのは「労働時間数」と「時間外・休日・深夜の各労働時間数」です。ただし常時30人未満の事業では、名簿の「従事する業務の種類」は不要とされています(労基則53条2項)。また名簿も台帳も「各事業場ごとに」調製する建て付けで、本社でまとめて入力する場合も、事業場ごとに直ちに取り出して提出できなければ備え付けたことになりません。

2. 労働時間を自己申告だけで済ませている

厚生労働省の労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインは、始業・終業時刻の確認・記録の原則的な方法として、使用者による現認か、タイムカード・ICカード・パソコンの使用時間の記録などの客観的な記録を挙げています。自己申告制は例外的な方法で、実態調査などの措置が求められます。

あわせて労働安全衛生法66条の8の3が労働時間の状況の把握を求めており、その記録は3年間保存が必要です(労働安全衛生規則52条の7の3)。管理監督者や裁量労働制の対象者もこの把握から外れません。時間外・休日労働には36協定が前提になるため、36協定届(様式第9号)の書き方もあわせて確認してください。

3. 始末書や証明書を「会社の都合」で書かせている・書いている

始末書は制裁の一種で、制裁を設けるなら就業規則に種類と程度を定める必要があります(労基法89条9号)。減給を伴う場合は、1回の額が平均賃金1日分の半額を超えず、総額が一賃金支払期の賃金総額の10分の1を超えてはならない上限があります(同法91条)。「始末書+減給」を安易に組み合わせると、この上限に触れることがあります。

退職証明書・解雇理由証明書には労働者が請求しない事項を記入してはいけません(労基法22条3項)。退職理由を書かないでほしいと言われたのに「自己都合退職のため」と書いてしまうのは、よくある誤りです。なお証明書の請求権は、賃金以外の請求権として2年で時効消滅します(同法115条)。

保存期間と電子化の扱い

労働基準法109条は労働者名簿・賃金台帳をはじめ労働関係に関する重要な書類を5年間保存すると定めていますが、附則143条1項により当分の間は3年間とされています。「5年に延びた」という解説を見かけますが、経過措置が続く間の実務上の下限は3年です。終期は決まっていないため、迷う場合は5年保存に寄せておくのが安全側の運用です(厚生労働省「未払賃金が請求できる期間などが延長されています」)。

書類

保存期間

起算日(労基則56条)

労働者名簿

5年(当分の間3年)

労働者の死亡・退職または解雇の日

賃金台帳

5年(当分の間3年)

最後の記入をした日(賃金の支払期日が後ならその支払期日)

雇入れ・退職に関する書類(雇用契約書・労働条件通知書など)

5年(当分の間3年)

労働者の退職または死亡の日

出勤簿・タイムカードなど労働関係の重要書類

5年(当分の間3年)

その完結の日(賃金の支払期日が後ならその支払期日)

年次有給休暇管理簿

5年(当分の間3年)

有給を与えた期間の満了後

労働時間の状況の記録(安衛則52条の7の3)

3年

記録の作成時

電子データでの作成・保存も認められています。厚生労働省は労働基準法に関するQ&Aで、(1)法定の要件を満たし、いつでも必要に応じて画面に表示し印字できること、(2)労働基準監督官の臨検時などに必要に応じ直ちに必要事項が明らかにされ提出し得るシステムとなっていること、(3)誤って消去されないこと、(4)長期にわたって保存できること、を要件として挙げています。クラウド勤怠システムを使う場合も、この4点を満たせるかが判断軸です。なお税務書類の電子保存は電子帳簿保存法という別の制度です。

AIで労務書類の下書き・チェックをする

労務書式は、テンプレートに当てはめるだけでは終わりません。自社の就業規則との整合や記載漏れの確認が要り、生成AIはこの「抜けの発見」に向いています。まず、法定帳簿の項目が足りているかを点検するプロンプトです。

あなたは日本の労務管理に詳しい担当者です。以下は当社が使っている【労働者名簿/賃金台帳】の項目一覧です。
労働基準法107条・108条および労働基準法施行規則53条・54条が求める記載事項と照合し、
(1) 不足している項目、(2) 名称が違うだけで実質は足りている項目、(3) 法令上は不要だが実務上あると便利な項目
の3つに分けて表で示してください。根拠の条番号も添え、断定できない点は「要確認」と明示してください。

【事業場の規模】常時使用する労働者 〇人
【項目一覧】(ここに見出し行を貼り付け)

うまくいかないのは、様式の画像だけを貼って「チェックして」と投げるケースです。項目名が読み取れず、一般論しか返ってきません。見出しをテキストで貼り、事業場の人数(30人未満かで名簿の必要項目が変わります)を添えると精度が上がります。

もう1つは、年5日の有給取得義務の対象者を洗い出すプロンプトです。

次の従業員リストについて、労働基準法39条7項の「年5日の年次有給休暇の時季指定義務」の対象かを判定してください。
判定は「年10日以上の付与があるか」で行い、比例付与の場合は週の所定労働日数と継続勤務年数から付与日数を示してください。
出力は表(氏名/雇用区分/週所定労働日数/継続勤務年数/付与日数/対象の可否/基準日/残りの必要取得日数)で。
半日単位の取得は0.5日として計上し、時間単位の取得は年5日に算入しないでください。

【基準日時点】2026年〇月〇日
【従業員リスト】(氏名・雇用区分・週所定労働日数・入社日・今年度の取得日数を貼り付け)

汎用のAIでもここまでは下書きできますが、示された根拠が本当に現行の条文かは自分で確かめる必要があります。士業AIは、法令や公的資料にもとづいて根拠を示しながら回答・下書きを返すように設計しています。回答例は労務の問い合わせ回答テンプレート集、プロンプトの型は社労士のChatGPTプロンプト集にまとめています。

まとめ

労務書式は、法定三帳簿に年次有給休暇管理簿を加えた4点から整えます。事業場ごとに備え付け、5年(当分の間3年)保存が基本です。様式第19号・第20号でなくてもよく、記載事項がそろえば自社のExcelで構いません。抜けやすいのは名簿の「従事する業務の種類」と台帳の「労働時間数」です。

採用時の労働条件明示は2024年4月に4項目が追加されたため、古いひな形の使い回しに注意してください。退職時の証明書は請求された事項だけを書きます。始末書・顛末書は法律上の義務ではありませんが、減給を伴うときは労働基準法91条の上限を確認してください。

本記事は2026年9月時点の法令・公的資料にもとづいています。制度や取扱いは改正されることがあるため、実際の運用では厚生労働省・e-Gov法令検索などの最新情報を確認し、個別の事情は社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

参考文献

よくある質問

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