年次有給休暇管理簿テンプレート無料5種|Excel自動計算・年5日チェックつき
年次有給休暇管理簿(有給管理表)のテンプレートを5種類、Excel・PDFの2形式で無料配布しています。会員登録は不要です。1人1枚の個人別から、全従業員の年5日の達成状況を並べる一覧、半日・時間単位の取得つき、計画的付与と会社の時季指定の記録、年度末に使う月別の年間一覧までそろえました。Excel版は残日数・取得累計・年5日の達成判定を数式で自動計算し、全従業員一覧では勤続年数と週所定労働日数から付与日数まで自動で出します。
結論から言うと、年次有給休暇管理簿に決まった様式はありません。ただし時季(取得した日付)・日数・基準日の3つを労働者ごとに書き、その期間中と満了後3年間保存することが義務づけられています(労働基準法施行規則24条の7・71条)。あわせて、法定の付与日数が10日以上の人には年5日を確実に取得させる必要があります(労働基準法39条7項)。
この記事で分かること
- 用途別に選べる年次有給休暇管理簿テンプレート5種類(Excel・PDF)と、どれを選ぶかの早見表
- 管理簿に必ず書く3項目と、保存期間・保存の起算日
- 付与日数の表(通常の労働者・パートの比例付与)と、基準日の決め方
- 個人別管理簿の記入例(残日数と年5日の判定が実際にどう動くか)
- Excelで自動計算する関数の例(付与日数・残日数・繰越・時間単位の換算)
- 年5日の時季指定義務で「数えられる休暇・数えられない休暇」の線引き
- 時間単位年休(時間休)の労使協定と管理簿での扱い
- AIで管理簿をチェックするときのプロンプト例
年次有給休暇管理簿テンプレート無料ダウンロード(5種類)
ふだんの記録は01の個人別、年5日の進捗を全社で見るなら02の一覧、という組み合わせが実務では扱いやすい形です。Excel版は「記入例」シートで完成形を確認でき、空欄のシートに入力すると残日数と年5日の判定が自動で出ます。会社名は「設定」シートに一度入れれば書式に反映されます。
FREE TEMPLATE
年次有給休暇管理簿テンプレート 5種類
- Excel・PDF
- 登録不要・無料
- 商用利用OK
- 自社用にカスタマイズ可
労働基準法施行規則24条の7(時季・日数・基準日を労働者ごとに)と、労働基準法39条7項の年5日の時季指定義務に対応
Excel版は「設定」タブ付き:会社名・住所・連絡先を1か所に入れるだけで年次有給休暇管理簿に反映されます。色は「ページレイアウト>配色」、フォントは「ページレイアウト>フォント」から、自社用にまとめて変更できます。
書式を埋めるときの「これで合ってる?」に、根拠つきで答えます
士業AIは、経理・事務の毎日の調べ物を引き受けるAIです。専門知識がなくても、質問を入力するだけで使えます。
- Excelの関数や操作を聞く(例:「SUMIFSで複数条件の集計をしたい」)
- 送付メールや社内文書を作る・添削する
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ご利用条件:無料・商用利用可・改変可。テンプレート自体の再配布や販売はご遠慮ください。記載内容の最終確認はご自身または専門家にて行ってください。利用条件/ほかの書式テンプレート
用途 | おすすめのテンプレート | ポイント |
|---|---|---|
1人ずつ記録を残す(基本形) | 01 個人別 | 取得した日付・日数を書くと残日数と年5日の達成状況が自動計算 |
全社の年5日を管理する | 02 全従業員一覧 | 勤続年数と週所定日数から付与日数を自動判定。年5日の対象者と達成状況が一目で分かる |
半日・時間単位の取得がある | 03 半日・時間単位つき | 残りを「◯日◯時間」で自動計算。時間単位の年5日分(40時間)の上限も追える |
計画年休・時季指定を行う | 04 計画的付与・時季指定 | 取得の区分と意見聴取の日付を記録し、義務の履行を証明できる |
年度末にまとめて確認する | 05 年間取得状況一覧 | 従業員ごとに月別の取得日数を並べ、取得計・残日数・年5日を1枚で確認 |
どの様式を選ぶか|会社の状況別の早見表
迷ったときは「人数」と「時間休があるか」の2点で決めると外れません。1つの様式で全部をまかなうより、記録用(個人別)と点検用(一覧)を分けたほうが、入力ミスに気づきやすくなります。
会社の状況 | 記録に使う様式 | 点検に使う様式 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|---|
従業員10人前後・全員フルタイム | 01 個人別 | 05 年間一覧 | 付与日数は表で決まるので手入力で足りる。年度末に05で全員分を見直す |
パート・アルバイトが混在 | 01 個人別 | 02 全従業員一覧 | 週所定日数で付与日数が変わるため、02の自動判定で年5日の対象者を洗い出す |
時間単位年休(時間休)を導入済み | 03 半日・時間単位つき | 02 全従業員一覧 | 残りを日と時間に分けて持つ必要がある。時間休は年5日に数えないので累計を別に出す |
夏季・年末年始に計画年休がある | 04 計画的付与・時季指定 | 02 全従業員一覧 | 本人請求・計画的付与・会社の指定を区分して残し、義務の履行を後から説明できる |
基準日を4月1日などに統一している | 01 または 03 | 05 年間一覧 | 全員の期間がそろうので、月別の一覧で取得の偏りが見える |
勤怠システムの出力を転記する | 02 全従業員一覧 | 05 年間一覧 | 取得日数の合計を貼るだけで判定が出る。日付の記録はシステム側に残す |
各テンプレートで自動計算される項目
入力するのは白い欄だけです。数式の入ったセルを上書きすると以降の行の計算が止まるので、列を増やすときは数式の列ごとコピーしてください。
テンプレート | 入力する欄 | 自動で出る欄 |
|---|---|---|
01 個人別 | 日付・区分・付与日数・取得日数 | 残日数・取得累計・年5日(達成/あと◯日) |
02 全従業員一覧 | 雇入れ日・基準日・勤続年数・週所定日数・繰越・取得日数 | 付与日数・残日数・年5日(対象外/達成/あと◯日)・各列の合計 |
03 半日・時間単位つき | 日付・区分・付与・取得日(全日1・半日0.5)・取得時間 | 残日数・残時間・5日累計・時間累計 |
04 計画的付与・時季指定 | 日付・区分(本人請求/計画的付与/会社の時季指定)・日数・意見聴取日 | 残日数・取得累計・年5日 |
05 年間取得状況一覧 | 基準日・付与日数・繰越・4月〜3月の月別取得日数 | 取得計・残日数・年5日 |
労働者名簿・賃金台帳・出勤簿など、労務のほかの書式は無料の書式テンプレート一覧にまとめています。法定三帳簿をまとめてそろえたい場合は労務書式テンプレート無料まとめ(法定三帳簿・Excel)から選べます。
年次有給休暇管理簿とは|作成と保存の義務
年次有給休暇管理簿は、働き方改革関連法にあわせて2019年4月から作成が義務づけられた書類です。条文は労働基準法施行規則24条の7で、「時季、日数及び基準日(第一基準日及び第二基準日を含む。)を労働者ごとに明らかにした書類」と定めています。様式の指定はないため、自社のExcelでかまいません。
作成の対象は、年次有給休暇を与えたすべての労働者です。年5日の時季指定義務が「10日以上付与される人」に限られるのとは範囲が違うため、パート・アルバイトで付与日数が10日未満の人も管理簿には記録します。
項目 | 必須/任意 | 書き方 | 根拠 |
|---|---|---|---|
時季 | 必須 | 実際に取得した日付。半日単位は0.5日として日付とあわせて記録 | 施行規則24条の7 |
日数 | 必須 | 基準日から1年以内の期間に取得した日数 | 施行規則24条の7 |
基準日 | 必須 | 付与した日。前倒し付与で基準日が2つある場合は2つとも書く | 施行規則24条の7・24条の5 |
付与日数・繰越日数・残日数 | 任意 | 法定の記載事項ではないが、年5日の判定と残日数の確認に必要 | 実務上 |
取得の区分(本人請求・計画的付与・時季指定) | 任意 | 年5日から差し引ける休暇かを後から確認できる | 実務上 |
条文は「法第39条第5項から第7項までの規定により有給休暇を与えたとき」に作成するとしています。5項は本人の請求、6項は計画的付与、7項は会社の時季指定です。どの経路で取った休暇も管理簿に載るので、区分の欄を設けておくと年5日の判定で迷いません。
保存期間は3年(本則5年・当分の間の経過措置)
保存期間は、当該有給休暇を与えた期間中と、その期間の満了後3年間です。施行規則24条の7の本則は「5年間」ですが、同規則71条の経過措置で「当分の間、これらの規定中『五年間』とあるのは、『三年間』とする」とされています。厚生労働省の年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説も、3年間の保存として案内しています。
基準日 | 年休を与えた期間 | 保存の期限の目安 |
|---|---|---|
2025年10月1日 | 2025年10月1日〜2026年9月30日 | 2029年9月30日 |
2026年4月1日 | 2026年4月1日〜2027年3月31日 | 2030年3月31日 |
2026年10月1日 | 2026年10月1日〜2027年9月30日 | 2030年9月30日 |
「当分の間」は期限の定めがない経過措置なので、将来5年に戻る可能性はあります。ファイルは年度ごとに分けて残し、削除するときは最新の条文を確認してからにしてください。年次有給休暇管理簿は、労働者名簿または賃金台帳とあわせて調製することもできます(同規則55条の2)。必要なときにいつでも出力できるようにしたうえで、システム上で管理する方法も差し支えないと厚生労働省は示しています。賃金台帳に取得日の欄を足して兼ねる場合は賃金台帳テンプレート(様式第20号対応)の列構成が参考になります。
付与日数の表(通常の労働者・比例付与)
付与日数は、雇入れの日から6か月間の継続勤務と全労働日の8割以上の出勤で最初の10日が発生し、以後1年ごとに増えます(労働基準法39条1項・2項)。週の所定労働時間が30時間未満で、かつ週の所定労働日数が4日以下(または年間216日以下)の人は、日数に応じた比例付与になります(施行規則24条の3)。
週所定労働日数(年間所定労働日数) | 6か月 | 1年6か月 | 2年6か月 | 3年6か月 | 4年6か月 | 5年6か月 | 6年6か月以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
通常の労働者(週5日以上または週30時間以上) | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
週4日(169〜216日) | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
週3日(121〜168日) | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
週2日(73〜120日) | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
週1日(48〜72日) | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
太字の欄に達すると付与日数が10日になり、その人も年5日の時季指定義務の対象になります。週4日勤務なら3年6か月、週3日勤務なら5年6か月が分かれ目です。パートの勤続年数を追えていない事業所ほど、この2か所を見落とします。02のテンプレートは、勤続年数と週所定労働日数を入れるとこの表を引いて付与日数を出す数式が入っています。
出勤率が8割に届かなかった年は、その次の1年間の付与がありません(39条2項ただし書)。02の数式は出勤率までは見ないので、8割未満の人は付与日数の欄を0に上書きし、備考に理由を書いてください。
基準日の決め方と、前倒し付与のときの扱い
基準日は、雇入れの日から6か月経過した日が原則です。入社日がばらばらだと管理が煩雑になるため、4月1日などに統一して前倒しで付与する会社も多くあります。この場合、10労働日以上を与えた日が「第一基準日」となり、その日から1年以内に5日を取得させます(施行規則24条の5第1項)。
前倒しで1年以内にもう一度10日以上を付与するときは、第一基準日から第二基準日の1年後までを「履行期間」とし、その月数を12で割って5を掛けた日数を履行期間中に取得させる方法も認められています(同条2項)。この場合、管理簿には基準日を2つとも書きます。
計算例として、2025年10月1日に初回の10日を付与し、2026年4月1日に全社統一の基準日でもう一度付与したとします。履行期間は2025年10月1日から2027年3月31日までの18か月で、18÷12×5=7.5日をこの期間中に取得させればよい計算です。管理簿には第一基準日(2025年10月1日)と第二基準日(2026年4月1日)を並べて書き、取得日数は履行期間全体で数えます。
年次有給休暇管理簿の記入例|個人別の書き方
01の個人別テンプレートに入っている記入例を、そのまま表にしました。継続勤務5年6か月で18日付与、前年度からの繰越が12日の人です。1行に1つの出来事(繰越・付与・取得)を書き、上から日付順に詰めて入力すると、残日数と年5日の判定が行ごとに更新されます。
日付(時季) | 区分 | 付与日数 | 取得日数 | 残日数 | 取得累計 | 年5日 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
2026/4/1 | 前年度繰越 | 12 | 12 | 0 | 2025年度の残(時効は2年) | ||
2026/4/1 | 付与 | 18 | 30 | 0 | 継続勤務5年6か月 | ||
2026/5/1 | 取得(全日) | 1 | 29 | 1 | あと4日 | 本人請求 | |
2026/7/17 | 取得(半日) | 0.5 | 28.5 | 1.5 | あと3.5日 | 本人請求(午後) | |
2026/8/12〜14 | 取得(全日)×3 | 3 | 25.5 | 4.5 | あと0.5日 | 計画的付与(夏季) | |
2026/9/24 | 取得(全日) | 1 | 24.5 | 5.5 | 達成 | 本人請求 | |
2026/10/16 | 取得(全日) | 1 | 23.5 | 6.5 | 達成 | 本人請求 | |
2026/12/28 | 取得(全日) | 1 | 22.5 | 7.5 | 達成 | 計画的付与(年末) |
※8月12日〜14日は、テンプレートでは1日ずつ3行に分けて記入しています(時季=取得した日付を1日ごとに残すため)。
書くときのポイントは3つです。
- 日付は1日ごとに1行:「8月に3日」とまとめると時季の記載になりません。連休でも日付を分けて残します。
- 繰越と付与は別の行:繰越分には2年の時効があるため、翌年度に消える日数を後から追えるように行を分けます。
- 備考に取得の経路を書く:本人請求・計画的付与・会社の時季指定のどれかが分かれば、年5日から差し引けるかを監督署の調査でも説明できます。
Excelで有給休暇を自動計算する仕組み|関数の例
テンプレートの数式は、自社用に列を足したり既存の管理表を直したりするときにも流用できます。ここでは実際のセル番地つきで紹介します。式はすべて記入例のデータで検算済みですが、列の位置を変えたときは参照先も必ず合わせてください。
残日数と取得累計(01 個人別)
01の表は、G列=付与日数、I列=取得日数、K列=残日数、M列=取得累計、O列=年5日で、データは10行目から始まります。11行目の式は次のとおりです。
K11(残日数) =IF(AND(G11="",I11=""),"",N(K10)+N(G11)-N(I11))
M11(取得累計)=IF(AND(G11="",I11=""),"",N(M10)+N(I11))
O11(年5日) =IF(I11="","",IF(N(M11)>=5,"達成","あと"&TEXT(5-N(M11),"0.#")&"日"))「1つ上の行の残+この行の付与−この行の取得」を下へ順に積み上げる形です。N関数は空欄を0として扱うので#VALUE!にはなりませんが、途中に空白行を挟むとそこで残日数が0から数え直しになります。行は上から詰めて入力してください。取得累計は取得日数だけを足すため、繰越や付与の行では増えません。累計は基準日から1年の期間ごとに数え直す必要があるので、新しい年度は新しいシートに分けて使ってください。
勤続年数から付与日数を引く(02 全従業員一覧)
02の表は、E列=雇入れ日、G列=基準日、I列=勤続年数、K列=週所定日数、M列=付与日数、N列=繰越、O列=取得日数、P列=残日数、Q列=年5日で、データは8行目からです。勤続年数は手入力の欄ですが、雇入れ日と基準日から自動で出すなら次の式を使えます。
I8(勤続年数)=IF(OR(E8="",G8=""),"",DATEDIF(E8,G8,"M")/12)
S8(取得期限)=IF(G8="","",EDATE(G8,12)-1)雇入れ日2020年10月1日・基準日2026年4月1日なら66か月÷12=5.5年、取得期限は2027年3月31日になります。テンプレートのM8は、この勤続年数を7段階(0.5年、1.5年…6.5年以上)に区分し、週所定日数(1〜5)とあわせて付与日数の表を配列定数からINDEX関数で引いています。フルタイムだけの会社なら、もっと短い式でも同じ結果になります。
M8(付与日数・通常の労働者のみ)
=IFERROR(LOOKUP(I8,{0.5,1.5,2.5,3.5,4.5,5.5,6.5},{10,11,12,14,16,18,20}),0)勤続5.5年なら18日、7.5年なら20日、0.5年未満なら0を返します。週4日以下で週30時間未満の人が1人でもいるなら、比例付与の表まで持っているテンプレートの式を使ってください。LOOKUPは昇順に並んだ区分の中から「その値以下で最大のもの」を拾う関数なので、区分の並びを入れ替えると誤った日数を返します。
翌年度への繰越と時効の計算
年休の請求権は2年で時効により消滅するため(労働基準法115条)、翌年度に繰り越せるのは当年度に付与した分の残りまでです。前年度から繰り越してきた分は、当年度末で消えます。どちらから先に消化するかは法律に定めがなく、就業規則で決めておく事項です。繰越分から先に使う扱いなら、翌年度の繰越日数は次の式で出せます。
翌年度の繰越 =MIN(M8,P8)
(当年度の付与日数と残日数のうち小さいほう)付与18日・繰越12日・取得8日なら残22日で、翌年度の繰越は18日です(繰越分12日のうち使い残した4日は時効で消える)。取得が15日なら残15日がそのまま繰り越されます。残日数が付与日数の2年分(最大40日)を超えている人がいたら、時効で消えるべき日数が残っていないか見直してください。
時間単位年休を「◯日◯時間」に換算する(03 半日・時間単位つき)
03の表は、F列=付与、G列=取得日(全日1・半日0.5)、I列=取得時間、K列=残日数、M列=残時間、O列=5日累計、Q列=時間累計です。残りをいったんすべて時間に直してから、日と時間に戻しています。
K11(残日数)=IF(AND(F11="",G11="",I11=""),"",INT((N(K10)*8+N(M10)+N(F11)*8-N(G11)*8-N(I11))/8))
M11(残時間)=IF(AND(F11="",G11="",I11=""),"",MOD(N(K10)*8+N(M10)+N(F11)*8-N(G11)*8-N(I11),8))式の中の8は「1日=8時間」の意味です。残20日から全日1日・時間2時間・半日0.5日を取ると、20×8−8−2−4=146時間で、INTとMODにより「18日2時間」と表示されます。所定労働時間が1日7時間30分の会社は、労使協定で1日分を8時間(1時間未満の端数は切り上げ)と定めることになるため、8のままで合います。所定労働時間が7時間ちょうどなら、K列とM列の8をすべて7に置き換えてください。
時間単位で取れる上限(年5日分)を超えていないかは、空いている列に次のような式を足すと一目で分かります。1日8時間なら上限は40時間です。
=IF(N(Q11)>40,"時間単位の上限超過","")数式が狂うよくある原因
- 行を途中に挿入した:上の行を参照する式の連鎖が切れ、挿入した行から下の残日数が空欄になります。挿入した行には上の行の式をコピーしてください。
- 日数を「1日」と文字で入れた:N関数は文字を0として扱うため、取得したのに残日数が減りません。数値の1だけを入力します。
- 半日を「1」で入れた:半日は0.5で入れます。03で半日を時間(4時間)で入れると、年5日の累計に入らなくなります。
- 勤続年数を「5年6か月」と入れた:02の付与日数の式は数値の5.5を前提にしています。上のDATEDIFの式で出すのが確実です。
DATEDIF・EDATE・LOOKUPなど、ほかの帳簿でも使う関数は士業事務所の経理が使うExcel関数・ショートカット100選にまとめています。
年5日の時季指定義務|数えられる休暇と数えられない休暇
2019年4月から、法定の年次有給休暇が10日以上付与されるすべての労働者について、使用者は年5日の時季を指定して取得させる義務を負います(労働基準法39条7項)。管理監督者も有期雇用の人も対象です。ただし、本人が自分で請求して取得した日数と、計画的付与で取得した日数は5日から差し引かれ、合計が5日に達した時点で会社からの時季指定は不要であり、することもできません(39条8項)。
休暇の種類 | 年5日に数えられるか | 根拠・注意点 |
|---|---|---|
本人が請求して取得した年休 | 数えられる | 労働基準法39条8項 |
計画的付与で取得した年休 | 数えられる | 労働基準法39条6項・8項 |
半日単位の年休 | 0.5日として数えられる | 厚生労働省の解説Q3。会社の時季指定を半日単位で行うことも可能 |
前年度からの繰越分の取得 | 数えられる | 同Q5。当年度分か繰越分かは問わない |
時間単位年休 | 数えられない | 同Q3。本人が自ら取得した場合でも5日から差し引けない |
法定外の特別休暇(夏季休暇・慶弔休暇など) | 数えられない | 法定の年次有給休暇ではないため |
10日以上かどうかの判定でも、繰越分は含めません。当年度に付与される法定の日数が10日未満なら、繰越を足して10日以上になっても義務の対象外です(同Q4)。「取得日数は繰越分も数えるのに、10日以上の判定では繰越分を数えない」という非対称が、いちばん間違えやすいところです。
会社が時季を指定するときは、あらかじめ本人にその旨を伝えたうえで時季について意見を聴き、聴いた意見を尊重するよう努めます(施行規則24条の6)。また、時季指定を行うなら、対象者の範囲と方法を就業規則に記載しておく必要があります(労働基準法89条。休暇は絶対的必要記載事項です)。規程の整備は就業規則・社内規程のドラフトとチェックをAIで進める手順もあわせて確認してください。
年5日の達成を管理簿でチェックする手順
年5日は「期限の直前に気づく」と打つ手がなくなります。基準日から1年の間に、次の3回は一覧で点検するのが安全です。
時期(基準日4月1日の場合) | 見るところ | やること |
|---|---|---|
基準日の直後(4月) | 02の付与日数と「年5日」の列 | 「対象外」と出た人が本当に10日未満か、週所定日数の入力を確認する |
半年経過(9月末) | 取得日数が2.5日未満の人 | 本人に取得予定を聞く。計画的付与の予定日数も差し引いて残りを確認する |
9か月経過(12月末) | 「あと◯日」と出ている人 | 意見を聴いたうえで会社が時季を指定する。聴取日と指定日を04に残す |
点検には02(その時点の取得日数を入れる)か05(月別に積み上げる)を使います。05は月ごとの取得の偏りも見えるので、繁忙期に取得がゼロの部署を見つけるのにも役立ちます。ただし05は月ごとの日数の集計なので、これだけでは時季(取得した日付)の記録になりません。日付は01・03・04か勤怠システムに残してください。
罰則
年5日を取得させなかった場合は30万円以下の罰金(労働基準法120条)、時季指定を行うのに就業規則へ記載していない場合も同じく30万円以下の罰金です。労働者の請求する時季に年休を与えなかった場合は、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金(同法119条)とされています。罰則は対象となる労働者1人につき1罪として扱われます。
半日単位・時間単位年休(時間休)の管理
半日単位・時間単位の年休がある場合
半日単位の年休は、労働者が希望して時季を指定し、使用者が同意した場合に、1日単位の取得を妨げない範囲で与えることができます。労使協定は不要です。管理簿には0.5日として記録します。
時間単位年休は労使協定が必要で、与えられるのは年5日分までです(労働基準法39条4項)。前年度からの繰越がある場合も、繰越分を含めて5日分以内になります。1日分が何時間にあたるかは所定労働時間数を基に定め、1時間に満たない端数は時間単位に切り上げます(1日7時間30分なら8時間)。03のテンプレートは1日=8時間で残りを計算しているので、所定労働時間が違う場合は数式の8を直してください。
時間単位年休の労使協定で決める項目
時間単位年休を始めるには、就業規則への記載と、過半数労働組合または過半数代表者との書面による協定が必要です。協定で定める項目は次のとおりで、この協定は労働基準監督署への届出は不要とされています(厚生労働省時間単位の年次有給休暇制度を導入しましょう)。
協定で決める項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
対象となる労働者の範囲 | 一部を対象外にできるのは、事業の正常な運営を妨げる場合に限られる。「育児をする人だけ」など取得目的で範囲を決めることはできない | 労働基準法39条4項1号 |
時間単位で与える日数 | 5日以内 | 同項2号 |
1日分の年休に相当する時間数 | 1日の所定労働時間数を下回らない時間数(端数は切り上げ) | 施行規則24条の4第1号 |
1時間以外の単位で与える場合の時間数 | 2時間単位など。1日の所定労働時間数に満たないもの | 同条2号 |
時間単位で取った分を管理簿に書くときのコツ
管理簿の「時季・日数」には、時間単位の取得も日付と時間数で残します。年5日の判定から外すため、全日・半日の「日数」と時間単位の「時間」は列を分けておくのが確実です。03の記入例(継続勤務3年6か月・14日付与・繰越6日)では、年間に時間単位で計9時間を取得しても5日累計には入らず、全日・半日だけで11月6日に5日に達しています。
もう1つの落とし穴は、時間単位の残りが年度をまたぐときです。たとえば3日と5時間が残った場合、翌年度にも時間単位で使える枠は繰越分を含めて5日分までです。年度の切り替えで時間累計を0に戻し、枠の消化状況を別に追ってください。
ケース別の書き方
計画的付与を導入している場合
計画的付与(計画年休)は、労使協定で定めた日に年休を与える仕組みです(労働基準法39条6項)。対象にできるのは付与日数から5日を除いた残りで、本人が自由に使える分を最低5日残す必要があります。夏季・年末年始に一斉付与して大型連休にする方法、班別に交替で取る方法、個人別に計画表を作る方法などがあります。
計画的付与で取得した日数は年5日から差し引けるため、3日を一斉付与にしておけば、会社が個別に指定する日数は残り2日で済みます。04のテンプレートは、本人請求・計画的付与・会社の時季指定を区分して記録し、意見聴取の日付まで残せる形にしています。
退職者・育児休業や介護休業から復帰した人
期間の途中で退職する人の年5日の扱いは個別性が高いため、退職日までの労働日と取得状況を管理簿で確かめたうえで、労働基準監督署や社会保険労務士に確認してください。退職した人の管理簿も、保存期間が終わるまでは削除せずに残します。育児休業・介護休業や産前産後休業、業務上の負傷・疾病による療養で休んだ期間は、出勤率の計算では出勤したものとみなします(労働基準法39条10項)。復帰した人の付与日数を減らす誤りが起きやすい部分です。制度そのものの改正点は育児・介護休業法の改正対応で整理しています。
よくある間違いとトラブル
- 管理簿を作っていない:年休を与えたら作成義務が生じます。賃金台帳に取得日数の欄を足して兼ねる方法でも構いません(施行規則55条の2)。
- 「取得日数」しか書いていない:時季(日付)と基準日が抜けると要件を満たしません。日付の欄がない集計表だけでの管理は避けてください。
- 時間単位年休を5日に数えている:合計40時間取得しても年5日の義務は果たせません。全日・半日だけで5日を確保します。
- 繰越分を足して10日以上だから対象者に入れている:当年度の法定付与が10日未満なら対象外です。逆に、週3日勤務で勤続5年6か月の人が10日付与で対象に入ることを見落としがちです。
- 繰越を2年より前の分まで残している:年休の請求権の時効は2年で、前年度の未消化分は翌年度までしか繰り越せません(労働基準法115条)。残日数が40日を超えているなら計算を見直します。
- 期限ぎりぎりに残りをまとめて指定する:基準日から1年の終盤に5日分を押し込むと、業務が回らずに未消化のまま期間が終わる事故が起きます。半年経過時点で進捗を確認し、02や05の一覧で未達の人を洗い出しておくのが安全です。
- 年休の取得を欠勤扱いにして精皆勤手当を減らす:不利益取扱いにあたるため、賞与や手当の算定でも取得日を欠勤に準じて扱わないようにします。
- 前倒し付与なのに基準日を1つしか書いていない:第二基準日がある人は、2つの基準日と履行期間中の取得日数を残します。基準日を統一した年に起きやすい漏れです。
AIで管理簿を下書き・チェックする方法
年次有給休暇の管理は、数字より「どの休暇が5日に数えられるか」の判断で迷います。次のプロンプトはそのままコピーして使えます。
あなたは日本の労務管理の実務担当者です。以下の従業員について、
労働基準法39条7項の「年5日の時季指定義務」の対象かどうかと、
残りあと何日を取得させる必要があるかを判定してください。
【基準日】2026年4月1日
【週所定労働日数】3日(週所定労働時間 20時間)
【基準日時点の継続勤務年数】5年6か月
【前年度からの繰越】4日
【取得済み】全日2日、半日1回、時間単位6時間
判定の根拠として、参照した条文・通達の名称と条番号を必ず添えてください。
判断が分かれる論点があれば「要確認」として明示してください。うまくいかない例と直し方:「この人は年5日の対象ですか?」とだけ聞くと、AIは週所定労働日数を勝手に5日と仮定して答えます。週所定労働日数・継続勤務年数・繰越の有無・取得の内訳(全日/半日/時間単位)の4点を必ず渡してください。この4点があれば、比例付与の判定と時間単位の除外まで筋の通った答えが返ります。
次の年次有給休暇管理簿(CSV)を点検してください。
列は 日付, 区分, 付与日数, 取得日数, 残日数 です。
1. 残日数の計算が合っているか(前行の残+付与−取得)
2. 基準日から1年以内に全日・半日で5日以上取得しているか
(時間単位の取得は5日に数えない)
3. 時季・日数・基準日のうち欠けている記載がないか
誤りは「行番号・誤りの内容・正しい値」の表で出し、
判断できない箇所は推測せず「要確認」と書いてください。
【CSV】
(ここに管理簿をコピー)うまくいかない例と直し方:チェック結果を文章で書かせると、直すべき行が埋もれます。出力形式を「行番号・誤りの内容・正しい値」の表に固定すると、そのままExcelに戻せます。「推測せず要確認と書く」の一文も外さないでください。
【従業員名】〇〇 〇〇 さん宛に、年次有給休暇の時季指定の意見聴取メールを書いてください。
・基準日 2026年4月1日、期限 2027年3月31日
・現在の取得 2日、あと3日の取得が必要
・繁忙期は12月と3月
・希望日を3つ挙げてもらい、返信期限は2週間後
条件:本文300字以内、命令口調にしない、
取得は権利であって義務づけではないことが伝わる書き方にする。うまくいかない例と直し方:条件を付けずに書かせると「〇月〇日に取得してください」という通知文になり、意見聴取(施行規則24条の6)の趣旨から外れます。「希望日を挙げてもらう」「返信期限」を条件に入れると、意見聴取の記録として残せる文面になります。顧問先からの問い合わせ対応をまとめて効率化したい場合は、労務の問い合わせ回答テンプレート集が参考になります。
汎用のAIはここまでできますが、条文の条番号や通達の射程は誤りが混ざります。士業AIは日本の法令・通達を参照して回答し、根拠を示しながら実務に沿った下書きを返すため、管理簿の点検や顧問先への説明文の作成に使えます。人事・労務の担当者や事務所スタッフ向けの使い方は士業事務所スタッフ・管理部門向けの士業AIで紹介しています。法改正の動きは2026年の労働基準法改正の状況もあわせて確認してください。
Excel管理簿のよくある質問
Googleスプレッドシートでも使えますか?
xlsxファイルをGoogleドライブにアップロードして開けば、多くの数式はそのまま動きます。ただしテンプレートの動作確認はExcelを前提にしているため、スプレッドシートで使う場合は、記入例シートの残日数と年5日の判定がExcel版と同じ値になっているかを最初に確かめてください。
入社日に10日を付与(前倒し付与)している場合、勤続年数はどう入れますか?
02の付与日数の式は「雇入れ日から基準日までの年数」で表を引くため、前倒し付与では実際の年数より短く計算され、法定より少ない日数が出ることがあります。前倒しで付与している人は、勤続年数の欄に「法定の付与日数に対応する年数」(例:2回目の付与なら1.5)を直接入力するか、付与日数の欄を手で上書きしてください。
所定労働時間が人によって違う場合、03の「8」はどうすればよいですか?
1日分の時間数は人ごとに決まるので、日によって所定労働時間が違う人は1年間の1日平均で決めます(施行規則24条の4)。1人1シートの03なら、そのシートの式の8をその人の時間数に置き換えれば足ります。時間数の違う人を同じシートに並べるのは避けてください。
残日数がマイナスになりました。どこを直せばよいですか?
多いのは、付与の行より前に取得の行を入れたケースと、繰越の行を入れ忘れたケースです。日付順に並べ替えて、繰越→付与→取得の順になっているかを確認してください。並べ替えは数式の列を含めた表全体を選んで行います。
従業員が50人を超えたらExcelでは限界ですか?
02は1枚に17人、05は20人まで並べられる様式なので、人数が増えたら部署ごとにシートを分けて使えます。勤怠システムを使っている場合は、日付の記録はシステム側に持たせ、Excelは年5日の点検用(02・05)に絞ると二重入力を避けられます。出勤の記録とあわせて管理するなら出勤簿テンプレート(Excel自動計算)も使えます。
まとめ
年次有給休暇管理簿は、時季・日数・基準日の3つを労働者ごとに残し、期間の満了後3年間保存するのが最低ラインです。年5日の義務は、法定付与が10日以上の人が対象で、全日・半日と計画的付与は数えられ、時間単位年休は数えられません。付与日数は勤続年数と週所定労働日数で決まり、週4日は3年6か月、週3日は5年6か月で10日に達します。
テンプレートのExcel版は、残日数と年5日の達成判定まで自動で出ます。まず01で1人分を作り、全社の進捗は02か05で半年ごとに確認する運用が続けやすい形です。時間単位年休がある会社は03で日と時間を分けて持ち、1日の時間数を自社の所定労働時間に合わせてから使い始めてください。
本記事は2026年10月時点の法令・公的資料にもとづいています。制度は改正されることがあり、個別の事情によって取扱いが変わります。判断に迷う場合は最新の公式情報を確認し、個別の事情は社会保険労務士などの専門家へご相談ください。
参考文献
よくある質問
様式の指定はありません。労働基準法施行規則24条の7が求めているのは、時季(取得した日付)・日数・基準日の3つを労働者ごとに明らかにすることです。自社のExcelで作って構わず、労働者名簿や賃金台帳とあわせて調製することもできます(同規則55条の2)。必要なときにいつでも出力できる仕組みにしたうえで、システムで管理する方法も差し支えないとされています。
当該年次有給休暇を与えた期間中と、その期間の満了後3年間です。労働基準法施行規則24条の7の本則は5年ですが、同規則71条の経過措置により当分の間は3年とされています。基準日が2026年4月1日で期間が2027年3月31日までなら、2030年3月31日までが保存の目安です。
数えられません。厚生労働省の解説では、時間単位の年次有給休暇は使用者による時季指定の対象にならず、労働者が自ら取得した場合にもその時間分を年5日から控除できないとされています。一方、半日単位の年休は取得1回につき0.5日として5日から控除できます。年5日は全日と半日だけで確保してください。
その年に法定で付与される日数が10日以上なら対象です。週4日勤務なら継続勤務3年6か月、週3日勤務なら5年6か月で付与日数が10日に達し、対象になります。前年度からの繰越分は10日以上かどうかの判定には含めません(厚生労働省Q4)。付与日数が10日未満の人も、管理簿そのものは作成します。
数えられます。実際に取得した年休が前年度からの繰越分か当年度の付与分かは問わないとされています(厚生労働省Q5)。ただし、10日以上付与されているかどうかの判定では繰越分を含めない点が異なります。取得日数は繰越分も数え、対象者の判定は当年度の法定付与だけで見る、と覚えてください。

